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「余命2週間」宣告された腎臓病の猫、「膝の上が大好きだった」あの子の“場所”は今も空いたまま
向精神薬を飲んでいた「あげお」、『ねこけん』で安定した生活を手にいれるが…
実は、猫が精神病を患うことは決して珍しくないという。分離不安症は、飼い主と離れることで心が不安定になり、問題行動を起こす症状。あげおの場合、かなりひどく鳴いてしまうということだった。
だが、『ねこけん』のシェルターにやってきたあげおを見た溝上氏は、「この子は何も問題ない」と判断。たしかに、最初こそ不安そうに鳴いていたものの、しばらくするとそれも収まり、同じく保護されていた猫たちと打ち解けた。ちなみに名前の由来は、あまりにおとなしい猫だったため、もっと猫らしくわがままに元気になってほしいという願いを込め、「アゲアゲで行こう!」という言葉から「あげお」と命名されたそうだ。
そんなあげおも、『ねこけん』に来てからはとても安定した生活を送っていた。薬を飲むこともなく、精神的にも問題ない。あとは幸せな家族ができることを待つばかり…のはずだった。
ある日、あげおは体調を崩した。
腎臓病で「余命2週間」の宣告、YouTubeに投稿された「あげお」の軌跡
だが、そんな甲斐なく、あげおの腎臓はもうほとんど機能していなかった。獣医師から宣告されたのは、「余命2週間」――。「今となっては、当初飲んでいた向精神薬が腎臓に影響したのかどうか、それはわかりません。でも、私たちもやれることはすべてやりつくしました」。
余命宣告の2週間が過ぎても、あげおは生き続けた。そこで、2週間が過ぎた10月1日から、あげおの姿をYouTubeにアップすることにした。
甘えん坊なあげおは、膝の上に乗ることが大好き。同じく甘えん坊のクロエと膝の上の陣取り合戦を繰り広げることもあった。「本当に膝乗りが大好きで、メンバーも他の仕事ができなくなるほど、ずいぶん占領されました。だから、私たちはあげおのことを“日本お膝会会長”と呼んでいたんです(笑)」。『ねこけん』のYouTubeには、そんな愛らしいあげおの毎日が残されている。