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“おじさん”がメイク初心者のアイコンに? アンジャ・児嶋メイク動画が女性にも「勉強になる」理由

児嶋のメイクは女性と同じもの、「メイクのジェンダーレス化」浸透も背景に

 しかし、多くのメイク動画がある中で、なぜ、あえて“おじさん”児嶋の動画が数百万回も再生されるのだろうか。その背景には、「男性による男性のためのメイク」に対する意識の変化、いわゆる「メイクのジェンダーレス化」が浸透していることもありそうだ。

 芸能人でいえば、りゅうちぇるやMattがメイクで美を追求する男性として以前から知られ、一般男性に目を向ければ、メンズコスメ売り場や男性美容部員(BA)も見かけるようになった。実際、この5年間でメンズコスメ市場は109%に拡大しているといわれ、徐々に男性のメイクが普及していることがわかる。今やメイクは女性だけのものではなく、男性も楽しめるジェンダーレスなものなのである。児嶋のメイク動画の人気も、そんな世相を象徴する一つなのかもしれない。

 実際、視聴者は“児嶋=男性”のメイクを「異質なもの」とは受け止めていない。女性たちも性別に関係なく、児嶋が自分と同じようにメイクを楽しんでいる姿に注目し、自分のメイク行為と「同等のもの」とみなしているからこそ、“普通”に参考になると感じているのだろう。その下地には、やはり男性メイクの普及からもうかがえるジェンダーレス化の浸透があるからだろう。

メイクに自信がない層に新たな需要を築いた“おじさん”メイク動画

 一方、メイクについて「男性」「女性」の垣根が低くなるにつれ、これまでメイクや美意識からは距離があったとされる“おじさん”が、ここにきてわかりやすいメイク初心者のアイコンとなったようだ。そしてそのことが、児嶋のメイク動画が多くの美容系コンテンツの中で埋もれない理由でもある。

 多くの女性にとってメイクは日常的なものであるが、現実にやり方を教えてもらう機会はあまりない。YouTubeによって気軽に勉強できるようになったが、メイクのプロによる本格的な動画は、元々の美意識の高さや、コスメの扱いの慣れなどにギャップを感じ、真似するところまでついていけない人も多いだろう。

 こうした現状の中で、“おじさん”というメイク初心者アイコンが全面に出た児嶋のメイク動画は、そのわかりやすさや親しみやすさによって「勉強したい」と思っていた視聴者の心もつかみ、意外な需要を生んだのだろう。美容系コンテンツで思わぬ魅力を発揮した児嶋の今後の挑戦にも注目したいところだ。

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