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「チーズ!チーズ!チーズ!」連呼しただけ…語彙力捨てた商品名がジワる コンビニ商品ネーミングの妙
決して諦めたわけではない商品名、商品開発は3〜4ヵ月熟考する
ところがこのところ、『つぶつぶ!たらこ!たらこ!たらこ!』『ぎゅっと!ミート!ミート!ミート!』など、ただ具材を連呼しただけのローソンのパスタやパンの商品名に対し、「語彙力崩壊!」「ついに商品名を考えるのを諦めたか…」といったユーザーからのツッコミが目立つ。
そもそもローソンでは商品開発や商品名を決める議論の時間をどのくらい費やしているのか、広報担当の塚田賢太郎さんに聞いたところ「商品開発は、商品にもよりますが、商品名の決定も含めて合計で3〜4ヵ月かかることが多いですね」とのこと。考えるのを諦めたどころか、かなり熟考している事実が判明した。
「特に打ち出したい商品については、商品開発部とプロモーション部で10〜20個ほどの商品名のアイデアを出し合い、何度も話し合いを重ねた後、さらに絞り込んだ3〜4個を社内アンケートにかけることもあります。ちなみに商品コンセプト開発部ではローソンに今までなかった新機軸の商品の開発を担当しており、マチノパンシリーズの『ピーナッツ!!』や、一連の“連呼系パスタ”もこの部署から生まれました」(塚田さん)
商品名の“!!”や“ーーー”、ただの記号ではない担当者の熱い想いが詰まっている
同商品は「カナダ産小麦の小麦粉と石臼挽き粉を加えた香ばしいパン」に、「濃厚な味わいのピーナッツクリーム」をサンド。「ピーナッツの粒々食感とピーナッツバターの塩味」がアクセントとなっている。しかしパッケージにここまで詳しく書かれていても、コンビニの店頭ではスルーしてしまうかもしれない。
「そうなんですよね。お客さまが1つの商品に目を止めるのは長くて3秒。だいたい10秒ほどで購入するかどうかを決めるというデータもあります。目に止まった瞬間に商品の特徴がイメージできるネーミングは、セールスの明暗を大きく分けるんです」(村田さん)
ちなみにマチノパンシリーズの「チーズ!チーーーズ!」という商品のネーミングも村田さんの担当で、「トッピングの香ばしさとフィリングのコクという、2つのチーズの魅力が味わえるのが特徴で、『チーーーズ』と長音記号を3つ重ねることでチーズが伸びるイメージを表現しました」と商品名の意図を語ってくれた。