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北村匠海の偏愛サウナ紀行 “整い欲”とルーティンで「宇宙まで飛んでいける」

主演作『とんかつDJアゲ太郎』では、「音楽業界を活気づけられたら」

――サウナへの情熱、たっぷり伝わってきました。そして10月30日からは北村さんの主演映画『とんかつDJアゲ太郎』が公開されます。DISH//として音楽活動もされている北村さんですが、DJ役にチャレンジして感じたことは?
北村匠海楽曲って、我々から発信されるメッセージは自分たちの音楽・自分たちの言葉なんですけど、DJはある種、楽曲を紹介する仕事。だから、その中でフロアの人たちを見極めないといけない、意外とストイックな職業だと思います。アゲ太郎も、ひとりよがりになってフロアを理解できていなくて総スカンになっちゃったりすることもある。DJはいろんな感覚が必要な職業だなって思います。

――作中ではさまざまな楽曲が使われていますが、その選曲はどんなふうに感じましたか?
北村匠海アゲ太郎をやる上での選曲はずっと気になっていました。僕自身が出会う音楽はハウスやアシッドとかで……この話をすると深々としたところにいっちゃうんですけど(笑)。でも映画にすると、当たり前ですけど僕基準だけではなくたくさんの人に届けなきゃいけないし、なじみのある曲にしなきゃいけない。だから、この映画の中での音楽はクラブミュージックじゃない曲も、レコードで売られていない曲もあるけど、きっと今の世代には刺さるものがあると思うんです。

だからこの映画を観て、僕よりちょっと下の世代の方が、たとえば昔のクラシックなヒップホップなんかを知ってくれたら、すごくうれしいなって思います。音楽業界を活気づけられたらという考えもありますし、映画を通してしっかり伝えていかなくてはいけない。僕がDJプレイをするシーンではそんなことを考えていました。

左から)伊藤健太郎さん、北村匠海さん(C)2020イーピャオ・小山ゆうじろう/集英社・映画「とんかつDJアゲ太郎」製作委員会

左から)伊藤健太郎さん、北村匠海さん(C)2020イーピャオ・小山ゆうじろう/集英社・映画「とんかつDJアゲ太郎」製作委員会

――なるほど。北村さんは以前にもDJ経験があったとのことですが、そんな北村さんにとって、キメの1曲は?
北村匠海僕、ヴァイナル(アナログレコード)はテクノとハウスしか持っていないんですけど、それを好きになったきっかけがフォー・テット(Four Tet)っていうアーティストで。彼が「KH」名義で作った『ONLY HUMAN』っていう曲があるんですけど、それは……ヤバいっすね。めっちゃカッコいい(笑)。ぜひ聴いてみてください。

KH aka Four Tet『Only Human』

――コアですね(笑)。今回の映画は流れる楽曲だけでなく、効果音などの“音”もカッコいいなと思ったのですが、北村さん的に「ここの音はやばい!」と思うシーンをあげるなら?
北村匠海とんかつを揚げている音もそうなんですけど、序盤のシーンで、キャベツを切っているときに包丁がまな板に落ちる音も好きですね。音フェチにはたまらないだろうなと思います。映画館って、もちろん大きなスクリーンで観られることもそうですけど、自宅だったら聞けない音質の良さやボリュームで「音」をめちゃくちゃ楽しめる空間。なので、この作品では「音楽」も「音」も、両方楽しんでもらえるんじゃないかなと思います。

――共演したみなさんは同年代の方が多いですね。撮影中のエピソードも教えてください。
北村匠海(伊藤)健太郎は『仰げば尊し』(2016年、TBS系ドラマ)から共演はなかったですけど、プライベートでは心許せる親友だったので、今回ライバル役で隣にいてくれたのはすごく心強かったです。同世代の健太郎と(山本)舞香氏の2人には助けられていましたね。一緒に戦っている感じではありました。

(左から)北村匠海さん、山本舞香さん(C)2020イーピャオ・小山ゆうじろう/集英社・映画「とんかつDJアゲ太郎」製作委員会

(左から)北村匠海さん、山本舞香さん(C)2020イーピャオ・小山ゆうじろう/集英社・映画「とんかつDJアゲ太郎」製作委員会

あとは3代目のみんな(加藤諒、栗原類、前原滉、浅香航大。アゲ太郎の幼なじみのメンバーで、書店・旅館などの「3代目」で構成されている)と、ふざけて他愛もないことで笑っているみたいな時間が多かったです。加藤諒くんはカメラを向ければ何かをやってくれて、僕の心の癒やしでした。

(左から)浅香航大さん、前原滉さん、北村匠海さん、加藤諒さん、栗原類さん(C)2020イーピャオ・小山ゆうじろう/集英社・映画「とんかつDJアゲ太郎」製作委員会

(左から)浅香航大さん、前原滉さん、北村匠海さん、加藤諒さん、栗原類さん(C)2020イーピャオ・小山ゆうじろう/集英社・映画「とんかつDJアゲ太郎」製作委員会

――終盤の伊藤さんとのDJシーンが印象的ですが、あのチームワークは自然に生まれたものなのでしょうか?
北村匠海自然とでしたね。めっちゃ楽しかったです。芝居をしていて健太郎が横にいるのが久々すぎて不思議だったんですけど、「お互いに少し成長できたかな〜」って感じながら、ステージの上で音楽やっているっていうのがすごいエモくて。役柄と自分たちが完全にリンクしていたかもしれないです。2人でずっと話していました、「あそこのシーンはやばいね」って(笑)。

――ちなみに……北村さんは揚げ物は好きですか?
北村匠海大好きです。特に好きなのは唐揚げです。うちの母もよく揚げ物を出してくれて、サツマイモの天ぷらが好きでした。

――揚げ物を食べすぎて太ってしまう、なんてこともあります?
北村匠海今まではあまり太ったことのない人生だったんですけど、この撮影のときはめちゃくちゃ太っていたんですよ。でも、「ちょっとおなかがかわいいな?」くらいで、自分では太っていると思っていなくて(笑)。いざ完成した映画を観たときに……舞香にも言われたんですけど、めっちゃムチムチで(笑)。

撮影中にとんかつもめちゃめちゃ出してもらって、「とんかつ屋の息子だし!」って思ってかなり自由に食べていたので、(映画では)顔がまんまるなんです。だから逆に隠さないでさらけ出していこうと思って、毎回取材で話しています。本当にわがままボディなので(笑)。

プロフィール
北村匠海(きたむら・たくみ)
アーティスト・俳優。1997年11月3日生まれ、東京都出身。B型。ダンスロックバンド・DISH//のメンバーで、ギターとボーカルを担当。俳優としても、NHK大河ドラマ『平清盛』や、TBS系ドラマ『仰げば尊し』、映画『あやしい彼女』、『恋と嘘』などに出演。2017年、映画『君の膵臓をたべたい』で主演。2020年は『サヨナラまでの30分』『思い、思われ、ふり、ふられ』『とんかつDJアゲ太郎』『さくら』など多数の映画で主演を務めている。

(C)2020イーピャオ・小山ゆうじろう/集英社・映画「とんかつDJアゲ太郎」製作委員会

(C)2020イーピャオ・小山ゆうじろう/集英社・映画「とんかつDJアゲ太郎」製作委員会

作品情報
『とんかつDJアゲ太郎』(10月30日公開、配給:ワーナー・ブラザース映画)(外部サイト)
とんかつ屋3代目の跡取り息子・アゲ太郎。とんかつもフロアもアゲられる「とんかつDJ」を目指す! すべては一目惚れした苑子ちゃんを射止めるために――。

でも、豚肉にもDJ機材にも触ったことがないアゲ太郎。

いい加減な性格のDJオイリーに弟子入りしたり、大人気DJ・屋敷を勝手にライバル視しちゃったり、ノーテンキなアゲ太郎の道のりは、一に勢い、二に勢い、三に運命の出会い!?と大ハプニングだらけ!
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この記事について
この記事は、LINE初の総合エンタメメディア「Fanthology!」とオリコンNewSの共同企画です。
俳優・歌手・芸人・タレントらの趣味嗜好を深堀りしつつ、ファンの「好き」を応援。今後、さらに気になる人の「これまで」と「これから」をお届けしていきます。
⇒この記事をオリジナルページで読む(9月29日掲載)

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