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美文字『新“ほうれんそう”』に17万いいね、新米薬剤師が”書き散らし”に込めた想い「趣味は心の薬」
目指すは「趣味の良さを知る薬剤師」“くすり”は医薬品だけではないことを伝えたい
はじめは薬学そのものに興味があり、研究室に配属後は、研究職を志していました。その後、研究の一環で、薬が世に出たその先の、実際に患者さんが服用する実臨床を知る機会がありました。その世界で、患者さんの生を、医薬品のプロフェッショナルとして支える薬剤師の姿がとてもかっこいいと感じ、それをきっかけに、臨床で働く薬剤師になろうと決意しました。
――就職してすぐに新型コロナウイルスの対応に追われる日々を送られているのでは。
コロナ禍は薬の流通面に影響しており、調剤薬局では、これまで当たり前に発注できた薬が、急に次いつ来るかわからない状態になる経験をしました。でもその薬を必要とする患者さんは、足りなくなったら命に関わりうる場合もあります。近隣の薬局と連携したり、別の卸業者に連絡したりと工面しながら、必要な薬が確実に患者さんの手に渡るよう、職場一丸となって頑張っております。
特に変わりありません。薬のプロとして人に貢献できる、誇れる職業です。
――大変な日々がまだまだ続くかと思いますが、今後どんな薬剤師になりたいですか。
「趣味の良さを知る薬剤師」になりたいです。僕は“趣味は心の薬”を座右の銘にしています。熱が出て小学校を休むことになった日、体調は最悪でも、その日1日ゆっくりテレビが観られて、好きなゲームがし放題と考えると、体調とは裏腹に気分があがった経験はないでしょうか。好きなことに取り組むときの高揚感は、僕たちに良い影響を与えてくれると信じていますし、この効果はある意味“くすり”だなあと思っています。
薬剤師の本分として、実際の疾病に対する医薬品の適切な使用に携わるのはもちろんですが、好きなこと(≒趣味)は、病と闘う中では僕たちの心を支えてくれて、病とは無縁な時期では僕たちの生き方に栄養を与えてくれるものであると、自信を持って伝え、患者さんに寄り添える存在になりたいと思います。そのためにも僕自身、好きなこと(=書きちらし)を思いきり楽しみたいですし、志を同じくする薬剤師と、この考えをもっと広げていきたいと思います。