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「個人的には嫌いじゃない」を最も体現する男 “ノンスタ石田” 見せ方の妙
「推しすぎず」「否定しすぎず」表現としての使い勝手
つまり、「個人的には嫌いじゃない」に込められている配慮や言葉の響きからは、「大大大好き!」「死ぬほど嫌い」的な一直線な感じを与えず、「推しすぎず」「否定しすぎない」といった玄人目線、上級者っぽさが感じられる。言葉の流れとしても俳句や短歌のようなリズム感もあり、言葉としての“すわり”がよい。
最近、このフレーズをよく聞くようになった理由としては、やはりSNSの普及があり、個人が意見を発信する「場」が急増したことが挙げられるだろう。個人的な趣味や好みに関する議論が地域や世代を超えて活性化する一方、相手によっては思いもよらぬ解釈や誤解、曲解によって炎上する…という事態も増えている。自分の意見を表明したり、相手を知る際にもまずお互いの「好き」を知ることが重要事項となってきており、炎上を防ぐためにも、強すぎず弱すぎもしない「個人的には嫌いじゃない」というフレーズが重宝されるようになったのではないか。
芸能界での「個人的には嫌いじゃない」、足りうるのは「程よい芸人」枠の“ベテラン”
「個人的には嫌いじゃない」=「テレビで毎日見るに堪えうる」とすると、テレビ番組・CMのリサーチを行うエム・データが出す『2019年上半期TV番組出演ランキング』によると、1位は国分太一(TOKIO)、2位は設楽統(バナナマン)、3位は坂上忍、4位は博多大吉(博多華丸・大吉)。帯番組MCを始めとして、「好感度でテレビ出演時間が急変化する」という意味ではお笑い芸人が指標足りうる可能性が高い。