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阿部サダヲ×吉岡里帆 今だから語る『FNS歌謡祭』熱唱の裏事情「やらない理由を見つけるな」

 大河ドラマで主演を務める阿部サダヲと、ドラマや映画での活躍が目覚ましい吉岡里帆。そんな彼らは、昨年12月の『2018 FNS歌謡祭』(フジテレビ系)で主演映画『音量を上げろタコ!なに歌ってんのか全然わかんねぇんだよ?』主題歌をデュエットして歌い、SNSなどでも大きな話題となった。2人に、今だから語れる同作の撮影秘話やデュエットに至る経緯、さらに役者としての展望を聞いた。

吉岡が見た阿部の魅力とは?「阿部さんを好きにならない後輩はいない」

―― “音タコ”は、驚異的な音域を持つロックシンガー・シンを演じた阿部さんと、声が小さすぎるストリートミュージシャン・ふうかに扮する吉岡さんがタッグを組んだハイテンション・ロック・コメディ。映画公開から時間が経ちましたが、周囲の反響はいかがでしたか?
阿部サダヲ 僕の周りの役者には三木(聡)監督のファンが多く、しかもロックものということで「うらやましいな」という声を結構もらいました。最終的には吉岡さんと二人で歌ったりしましたしね。

吉岡里帆地元に映画監督を目指している友だちがいるのですが、その子が三木監督の大ファンで、以前から「もし里帆ちゃんがプロになったら三木監督の作品に出てほしい」と話していたんです。なので、今回それが叶ったときに「感慨深いね。よかったね」と言ってもらえたことは心に残っています。

――現場は個性的で面白かったようですが?
吉岡里帆 ワクワクしました。小道具一つとってもすごくこだわられていて小ネタの宝庫なんですよね。今回、三木監督と一緒にDVD・ブルーレイ用にコメンタリーを入れたのですが、私が出ていないシーンでは知らないことが本当にたくさんありました。改めて現場ですごいことをしていたんだと驚きが多かったです。

阿部サダヲ 本当に特殊な映画だし、手作り感がありますね。CGに頼らないだけに、演じる側も気持ちが入りやすいのですが、そのぶんスタッフさんが近くにいて撮影をしていることも多いので「見切れないかな」とか変なところに気を使ってしまったりもしましたね(笑)。

――撮影、プロモーションを通じて、長い時間を共有したお二人ですが、初対面のときといま、印象は変わりましたか?
吉岡里帆 あまり変わっていないですね。誰といても、いつも自然体な方だなと。あとはすごく安心感がありました。阿部さんが隣にいるから、「ちょっと無茶しても大丈夫かな」と思えるんです。阿部さんを好きにならない後輩はいないんじゃないですか。

阿部サダヲ 芝居の話もしないし、人の生活とかにとやかく言わないから、楽なんじゃないですかね。吉岡さんには、もともと悪い印象を持っていたわけではないので、ご一緒して、より良い印象しかないですね。挑戦して頑張る人なので……。

『FNS歌謡祭』熱唱の裏事情とは?「吉岡さんは断ると思っていた」

――挑戦という意味では、阿部さん・吉岡さんのお二人で映画公開時の舞台挨拶での歌の披露や、『FNS歌謡祭』への出演もありましたね。
吉岡里帆 最初は、歌も劇中で披露してそこで終わりにするのが一番カッコイイと思ったんです。でも、一緒に頑張ってきた方から「歌った方が伝わるよ」と言っていただき、肩ひじ張らずに挑戦してみようと思って、プロモーションでも歌ったんです。そうしたらすごく反響があったし、歌ったことにより「映画がより好きになった」と言ってくれた人が増えたので、やってよかったなと思いました。映画のテーマでもある、「やらない理由を見つけるな」ということを体現した作品でした。

阿部サダヲ 吉岡さんは、ギターも初めてだったんですよね。撮影のときはすごく練習されていましたが、舞台挨拶の時はそれから1年ぐらい経っていたので、もう忘れてしまっていたと思うんですよ。そこからまた始めて、人前でギター弾きながら歌うって相当大変なこと。純粋にすごいなと思いました。キーもすごく高くて、しかもハモるわけですから、すごく難易度が高い。

――新宿の舞台挨拶で歌を披露したときは、阿部さんがとても優しくフォローしていたのが印象的でした。
阿部サダヲ あそこまで頑張っているんだから、優しくしないわけにはいかないですよね(笑)。

吉岡里帆 これで阿部さんが「もっとちゃんと頑張れよ!」みたいに意地悪だったら心折れちゃっていましたよ(笑)。きっと『FNS歌謡祭』にも出ていませんでした。

阿部サダヲ 吉岡さん、『FNS歌謡祭』で歌うことは断るかなと思っていたんですよ。そうしたら「やります」っていうことで、僕も頑張らなきゃいけないなという思いになりました。それこそ「やらない理由」がなくなっちゃいましたよね(笑)。

吉岡が感じた縁と友情、「あいみょんは宝物みたいな人」

――本作を経験したことで、吉岡さんはミュージカルなど“歌”を生かしたお仕事への意欲は高まりましたか?
吉岡里帆 昔、福田雄一監督の舞台(『ナイスガイinニューヨーク』)で、歌がとても下手なミュージカル女優の役を演じたのですが、今度は歌がそれほど下手じゃないミュージカル女優の役でリベンジしたいです(笑)。でも、“音タコ”でギターや歌のお話をいただいたことで、いろいろな経験ができましたし、すべて縁だと思うんです。そこからまたお声をかけていただいて縁が広がれば、ぜひなんでも挑戦させていただきたいと思っています。

――縁という意味では、今作でもいろいろな縁がつながったのではないですか?
吉岡里帆 あいみょん(劇中、吉岡が歌う「体の芯からまだ燃えているんだ」を提供)との出会いは大きかったです。先日もツアー最終日の東京公演に行ったのですが、「体の芯からまだ燃えているんだ」をアンコール曲で歌ってくれたんです。そのときのMCで「この曲は里帆ちゃんのために作った曲です」と紹介してくれて。こういう関係性での友だちってなかなかいないので、宝物みたいな人だなと思っています。2018年は、あいみょんもずっと走ってきたと思うので、それをそばで感じながら、一緒に頑張れたのはよかったです。

阿部サダヲ 僕もバンドをやっているので、ロックスターの役というのはとても面白かったし、いい経験になりました。なにより、HYDEさんに曲(「人類滅亡の歓び」)を書いてもらうことなんて、こういう機会がなければ絶対ないでしょうからね。

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