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「あげみざわ」どう生まれた? 2018年のトレンドワードメイカー・kemio「言葉は感覚で降りてくる」
みんな順位をつけたがる「人々は何を求めているんだって思っていた」
kemioもとからエンターテイメントの世界にすごく憧れていて、小学生、中学生の頃から出られそうなオーディションには片っ端から受けていましたね。Vineはもともと学校の友達に向けて身内感覚で上げていたものだったので、当時は「バズる」意識などは全然していなくて、ただ次の日に学校で友達同士のネタになればいいなっていう感覚。だから学校あるあるネタが多かったし、学校でハテナに思ったことを家に帰って6秒にポンって詰め込んで、インターネットに発射!ってやったら他の学校の子にも「ウチの学校にもこういうのある」と、共感をもらえて。知らない人にもどんどん拡散されていって「インターネットってすげー!」って感動しました。
――最近ではYouTubeで大関れいかさんと共演されていますね。Vine時代はkemioさんと大関れいかさんが二大巨塔という感じで印象的でしたが、意外にもお会いしたのは最近だとか。
kemioれいかちゃんと初めて会ったのは去年なんですよ。同じ畑でお仕事しているのに、お仕事でかぶったことは一度もなかったんですよね。彼女も女優業などもやっているのでお互いに忙しかったというのもあります。僕がアメリカから戻ってきたときにタイミングがボーンってあって、やっと会えました。初対面では動画みたいに「わー!」ってくるのかなって思ったら、意外と年頃の女性らしく可愛かったですね。
――当時、ライバルという意識はあったのでしょうか?
kemioお友達であり、同じゲームを生き抜くサバイバーっていう感じです。当時は本当に僕とれいかちゃんを比べる人が多くて。こっちがいい、あっちがいい、あそこは仲悪いっていう噂を立てまくるから、逆にお互い会えなかったのかもしれないですね。「人々は私たちに何を求めているんだ」ってずっと思っていました(笑)。みんな順位をつけたがるんですよね。
――Vine時代、kemioさんご自身は大関れいかさんの動画をチェックされたりしていたんですか?
kemio意外と見ていて、すごい面白いなって思っていましたね。……パクってはいないですよ! でもパクりたかったです。それぐらい尊敬しています。
人と違う体験を求めてアメリカへ。文化の違いに衝撃を受けながら考え方にも変化が
kemioアメリカに引っ越したことが一番大きかったと思います。
――kemioさんの突然の留学は驚きました。
kemio一言でいうと「人と違う経験をしたかった」んです。高校卒業して2年間ほどテレビのお仕事や音楽のお仕事をやらせていただいて、何か自分の中で足りないなと思っていたんです。昔から英語を勉強したいと思っていたし、海外に憧れもあったので「将来どうしよう?」って考えた末に貯めていたお金を持って飛行機乗りました! 10時間で着きました〜!
――渡航当時は向こうの生活への戸惑いなどを動画にされていましたね。
kemio引っ越しも何度もしているし、泥棒に入られたりしましたが、やっと最近落ち着きましたね。向こうでも堂々とできるようになりました。
――現地では友達も増えたことと思います。
kemio動画にも出てくる僕が一番仲のいいマイルズっていう男の子がいるんですけど、彼とは引っ越ししてすぐ出会って、今一緒に住んでいます。僕は車がなくて彼は車を持っているので、どこに行くにも一緒にいきますね。いっぱいパシリに使ってまーす(笑)。
――アメリカでの経験はkemioさんにどのような影響を与えましたか?
kemio過去以上に自信がつきましたね。他でも何度か言っていますが「イエス・ノー」と言えることの大切さ、人を尊敬することの意味を学びました。自分ができないことをやっている人たちに対して、ちゃんと「すごいな」って思えるようになりました。昔は「あの人はあれをやっているから羨ましい」とか人と比べてしまうことが多かったんです。でもそうじゃない、彼がやっていることは僕にできないけど、僕がやっていることは彼にできないって考えられるようになって。だから彼がやっていることに対してはとても尊敬の気持ちをもてるし。向こうの友達とのやり取りの中で、僕は普通の学生だけどそれに対して言葉にはしないけれどちゃんと敬意を持って話してくれるのが伝わるんですよね。たまには失礼な人もいますけど、そういうのって当たり前のようで大事なことだなって思いました。