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“パパタレ”はいよいよ戦国時代に突入、新たな人気・好感度獲得の好機
小倉優子もママタレへの転身で“こりん星”を払拭! 一方パパタレは?
とくに小倉優子は、ママタレへの見事な転身を見せた一人。もともとは“こりん星”出身の不思議系バラドルとしてブレイクするも、結婚後は、夫の不貞騒動からシングルマザーに。ママタレとして活動するうちに、「とても頑張って子育てされているのが伝わる」、「料理本の時短テクニックを真似したい」と、多くの称賛を得ることに成功した。
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一方で、昨今は“パパタレ”という言葉も誕生した。浸透度ではママタレに及ばないものの、『ヒルナンデス!』(日本テレビ系)レギュラー出演中のつるの剛士、『あさイチ』(NHK総合)キャスターを務めた井ノ原快彦、『スッキリ』(日本テレビ系)MCの加藤浩次、『王様のブランチ』(TBS系)MCを約10年務めた谷原章介ほか、佐々木健介、藤本敏史、土田晃之、杉浦太陽ら、多くのパパであるタレントが活躍。なかでもパパの姿を前面に押し出しているパパタレでは、つるの剛士が筆頭格だろう。
パパタレ転身は芸能人にとって大きなチャンス、仕事や芸の幅を広げる
「パパになることでこれまでの印象が変化。新たな仕事を獲得したり、芸の幅を広げたりするタレントは多い。イクメン・つるのさんはわかりやすい例ですが、井ノ原さんの場合は、そういった経験を公言しているわけではない。ですが司会の仕事が来たのは、パパになったことと無関係ではないでしょう。アイドルとして活躍していた井ノ原さんも、そうしてさらに世間的な信用や安心感を得られた。それがあの笑顔ともマッチし、今の活躍があるのです」
「パパタレは主に主婦層など女性視聴者から好感度が高く、朝や昼の情報番組への出演、生活用品のCM起用などにも有効です。たとえその人が個性ある芸風を持っていたとしても、いつかは飽きられる日が来るかもしれない。そんななかパパタレへの転身は、自身に新たな魅力を付加するチャンスとなり得るのです」(衣輪氏)
一方で完全なキャラ変も命取り? パパと既存キャラとの“兼業”バランスが鍵
例えば加藤浩次は、『スッキリ』で父親ならではの視点を発揮しながらも、かつての“狂犬”を思わせる切れ味鋭いコメントもして見せる。『めちゃめちゃイケてるッ!』(フジテレビ系)では家族をネタに笑いを取ったほか、芸人仲間からはたびたび若かりし日の強烈エピソードが暴露され、パパとMC、そして狂犬とのギャップが面白みにつながっている。
パパタレ戦国時代に突入、求められる覚悟と“パパ”力
「パパタレとして認められれば、芸能寿命を延ばすのも可能。情報番組MCともなれば、長期にわたり安定した人気を築くこともできるでしょう。ただ、主要な支持層である女性たちの目は厳しく、仕事のためだけのアピールは目の肥えた視聴者には見抜かれてしまう。それは、ママタレたちが発言やブログ投稿によって叩かれやすいことからもわかります。さらに、仮に不貞などのスキャンダルを起こしたときの風当たりは、より一層厳しくなる。家庭やパパであることを“売り”にするならば、それ相応の覚悟と“良きパパ”“良き家庭人”としての実態がなくてはなりません。それを踏まえて、パパになる前のキャラを上手く活用できれば、パパタレとして長く生き残っていくことができるでしょう」(衣輪氏)
SNS上でも、既婚女性の家事負担が叫ばれ、家庭的な男性が強く望まれている昨今。「こうしたパパタレの台頭は、時代を写す鏡であるテレビならではの現象とも言えそう」と衣輪氏。魅力あるパパタレ枠だけに、名乗りを上げるタレントも続々。ママタレに続く、パパタレ戦国時代を制すのは誰か。今後の芸能界勢力図の変化が楽しみだ。
(文/西島享)