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広がる“麻辣ブーム”を専門家に聞く、しびれたい「マー活」にも注目

  • あの「カラムーチョ」まで!ヒーハー女子が喜ぶ麻辣商品も続々発売

    あの「カラムーチョ」まで!ヒーハー女子が喜ぶ麻辣商品も続々発売

 今年の夏は例年にも増して、激辛商品が盛り上がっている。TV番組では激辛フードコーナーが連日放送され、コンビニでも激辛商品が人気を博す。激辛好き女子に“麻辣”ムーブメントが起こり、中でもしびれる辛さの麻婆を食べ歩く“マー活”がじわじわと人気が盛り上がってきているようだ。その流れはトレンドの移り変わりの早いラーメン界にもおよび、麻婆麺にヒットの兆しが。注目店の店主に麻婆麺のヒットについて話を聞いたほか、さまざまなステージで話題に上る激辛ブームの人気の背景について探っていくと、「旨味」と「食体験」がキーワードになっていることが浮かび上がる。

激辛ブーム再び? 各方面で激辛商品が注目、新たな“マー活”ムーブメントも

 連日テレビ番組でもグルメコーナーで取り上げられ、“激辛フード”が再注目されている。激辛タレントの需要も急増し、歌手の鈴木亜美が激辛タレントとして認知されるなど、何かと話題が続く。激辛ブームにともない、湖池屋のポテトチップス「カラムーチョ」に再び人気に火が付き、昨年よりも売り上げが2割以上伸びているという事例もある。人気ラーメン店・蒙古タンメン中本の北極ラーメンのカップ麺が品薄となっているほか、同店監修の冷凍食品『蒙古タンメン中本 汁なし麻辛麺(マーシンメン)』も辛い物好きから注目されている。

 Yahoo!ショッピングによると、「麻辣」関連商品の売れ行きは6月末時点で前年比3倍の売り上げで推移しているほか、激辛麻婆豆腐が人気の「炎麻堂」と同社の激辛好き女子社員が共同開発した炎魔湯麺(ENMA-TANMEN)を16日に発売。なんと辛さは従来メニューの15倍だというから驚きだ。

 その他にも、辛い物を求める“ヒーハー女子”という言葉が出てきたり、グルメ雑誌を見れば「麻婆豆腐」や「タンタンメン」特集も頻繁に展開されている。夏という季節柄もあるが、“激辛ブーム”の再来を感じさせるトピックがそこかしこで見受けられるのだ。その中でも盛り上がりを見せているのが、しびれる辛さの本格四川風の麻婆を食べ歩く“マー活”というムーブメントだ。

以前のブームでは辛さを追求、現在は“旨味との共存”がポイント

 2004年頃、ハバネロおよび激辛調味料の登場で“激辛ブーム”が巻き起こった。コンビニにも“50倍激辛カレー”などが陳列されていたことが思い出されるが、当時は辛さを追求する傾向にあった。一方、今のブームは激辛とは言いつつも、辛さと同様に“旨味”が強調されている。『沸騰ワード10』(日本テレビ)で、蒙古タンメン中本が取り上げられた際に白根社長は「辛さの中にも旨味があるのが中本」と、そのこだわりを口にしていた。

 そんな流れの中で人気を博しているのが、麻婆や、担々麺、酸辣麺など“辛いだけじゃない”麻婆メニューだ。特に、近年日本の麻婆豆腐・担々麺は大きく様変わりしている。日本人に馴染みのある麻婆豆腐と言えば、赤味噌をベースにした甘辛い味付けが主流だった。しかし、今どきの麻婆豆腐は花山椒を使った香りの豊かさと、唐辛子由来だけではないスパイシーで“しびれる辛さ”を売りにしている店が増加。いわゆる本場の味わいが人々を“マー活”に誘っている。SNS上でも「#マー活」というハッシュタグで食べ歩き写真を投稿する流れもできている。

ラーメン業界も麻婆麺がトレンドの兆し

 飲食界は“麻辣ブーム”が到来しているといえそうだが、その流れはラーメンにも及ぶ。麻婆麺と酸辣湯麺を2枚看板に打ち出す、“麻”と“辣”両方を扱うラーメン店「三宝亭 東京ラボ」が7月14日に渋谷に2号店をオープンした。同店は、国内に約45店舗、シンガポール、カナダにも出店し近日NYにも進出を果たす、過去『カンブリア宮殿』(テレビ東京)にも取り上げられた人気飲食グループだ。2018年のトレンドとも予想されている麻婆麺の反響について、金子博信社長にラーメン業界の話を聞いた。

「中目黒の1号店は売り上げが右肩上がりで好調です。お客さまの6〜7割が麻婆麺を注文されます。実は、30年前は、激辛メニューなんてラーメン界にはありませんでしたが、シンガポールの料理を食べた時、辛いだけじゃなくて旨味があるんだと知りました。醤油ラーメンのうえに麻婆あんがかかっているものは昔から世の中にはありましたが、食べ進めるうちにあんがスープに溶けてしまう。それなら、麺全部を麻婆豆腐で覆ってしまえばいいと思ったのが、オリジナルの麻婆麺ができた背景です」(金子氏)

 三宝亭の麻婆麺は、花山椒を使った香りと、しびれる辛さが特徴。しかしながら、辛さは控えめで、旨味を存分に感じられる麻婆麺を提供している。麻婆に使うひき肉は、すべて店で挽いて作り置きをせずに、注文が入る度に炒めて使う。それによって、深い旨味がスープに溶け込むのだそうだ。テーブルセットに山椒とラー油があり、自分好みの風味に調節できる。辛さを求める客は、オプション料金で辛さの追加も可能だ。

激辛メニューの人気の秘訣は、記憶に残る“食体験”

 金子氏は、麻婆麺の人気について次のように考察する。

「激辛ブームに乗ったわけではないんです。私どもは中華料理がルーツでして、料理としてラーメンを捉えた時に、おいしい+αの体験を提供できると思いました。おいしいものであることは大前提ですが、しびれる、“辛い!”と言い合う、汗をかく、こんなの食べたことないと記憶や思い出にも残る“食体験”が人気の理由じゃないでしょうか」

 ラーメンは、麺、スープ、具、油に至るまで研究されつくされていて、“まったく新しい味”や、新しいブームがなかなか起こらないとも言われている。そんな中で、麻婆麺は、ラーメンに“新しい体験”をもたらしているのが人気なのかもしれない。

 SNSの反応を見ると「程よい辛さと痺れがあり、ライスが欲しくなる!」「山椒が食欲をそそる」といったツイートがあり、麒麟・川島明は「山椒の辛味はキングダムの楊端和を思わせるような美しいキレ」「美容院のついでに寄っていたが、今やここの麻婆麺が食べたすぎて早く髪よ伸びろと日々思っている。これが恋というものか」と絶賛している。

 飲食業界で注目されている激辛&麻辣ブーム。クセになる理由は、味覚だけでなく記憶に残る食体験にありそうだ。今後のブームの広がりについて、引き続き注目していきたい。
■三宝亭 東京ラボ 渋谷宮益坂店
東京都渋谷区渋谷2丁目19-17 第106東京ビル B1F
【電話】 03-6419-3336
【営業時間】 平日昼 11:30〜15:30(Lo15:00)、夜17:30〜23:30(Lo23:00)、
土日祝 11:30〜23:30(Lo.23:00)
【定休日】 無し
【席数】 23席
http://sanpou-g.co.jp/tokyolab/

■Yahoo!ショッピング 
ご当地激辛特集
https://topics.shopping.yahoo.co.jp/fair/sale/food/super_hot/

炎魔湯麺(ENMA-TANMEN)
https://store.shopping.yahoo.co.jp/tokyoenmado/5000001.html

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