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“冷感グッズ戦国時代”の勝ち筋は、「冷やす」の先にあり? 意外な発想で進化する暑さ対策、世界の暑さにも一手
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年々種類が細分化され、増えていく冷感グッズ
PROFILE BCLカンパニー 古場涼太
マーケティング本部 営業企画部所属。「サボリーノ」や「クレンジングリサーチ」など、数々のヒットスキンケアブランドの販促企画・ブランディングを推進。顧客視点に立ったマーケティング戦略を展開している。
目次
メイクやドライヤー中にかく汗…「暑いから冷やす」から「この瞬間を快適に」
BCLカンパニー マーケティング本部・営業企画部の古場さん
この視点が反映されているのが、冷感グッズの使用シーンの細分化だ。朝のメイク、外出、家の中、お風呂上がり……と、シーンごとの不快感に合わせて、暑さ対策を使い分けるようになっている。例えば、化粧ノリを良くするために、メイク前の肌温度を整えること。お風呂上がりのドライヤー時間を短縮するために、速乾アイテムを取り入れること。暑さ対策は、単に「暑いから冷やす」というものではなく、日常のさまざまな場面にある不快感を取り除くためのものへと広がっている。
「今はみなさんとても器用にハンディファンや日傘を使い分けていますよね。この前、涼しい室内から屋外に出た瞬間、リュックに付いているぬいぐるみ(ストラップ)から、日傘をスムーズに取り出している方を見かけました。何気ない日常の一コマからも、暑さ対策のグッズをスマートに使い分けている現代生活者のリアルな姿が浮かび上がってきます」(古場さん)
「冷やした先の機能性を伝えられるかどうかが、非常に大事なんです」と古場さんは語る。さらに、美容メーカーならではの付加価値として挙げられるのが、五感に働きかける「情緒的価値」だ。機能性だけでなく、使ったときのワクワク感や、心が軽くなるような癒やしの香りなど、機能のその先に感じられるものにも注力しなければならないという。
“冷感グッズ戦国時代”で生き残るため、機能面・情緒面など様々な工夫が凝らされるようになったアイテムたち。男性の愛用者も徐々に増え、性別を超えた冷感ニーズも高まってきている。冷感対策そのものが、特定の性別に向けたものではなく、誰もが日常的に取り入れるセルフマネジメントへと変化していることも、現在の冷感市場を考えるうえで見逃せないポイントだ。
タイで古くから伝わる知恵が日本の酷暑を救う? 商品の価値は「冷やす」の先へ
風呂上がりのジメジメした蒸し暑さも、暑さ対策グッズで解消(編集部がGeminiで作成)
『スノーボム タルカムパウダー』
「日本でも、江戸時代からある『てんかふん』は、暑さを回避する工夫として親しまれてきました。長く続いてきた手法は、それだけ価値があるから今もなお残っているということだと思っています。古くから知恵として語り継がれてきたことも、現代のライフスタイルに合うようアップデートして伝えることを意識しています。ユニセックスなデザインかつ、軽量で携帯しやすいため、ゴルフのシーンで利用するなど男性からも支持を集めています」
暑さ対策という目的に加え、使いやすさやデザイン、使うシーンまで広がることで、商品は単に「暑さをしのぐもの」ではなく、「夏を快適に過ごすための美容アイテム」へと進化している。
そして、もう一つ注目されている機能性はスキンケア商品に含まれる「成分」だ。
冷感グッズも日本品質?酷暑化する世界で、海を越える“細やかさ”の可能性
パッケージのおいしそうな“フレッシュ感”も年々、進化中。
「朝用のシートマスクは、保湿下地の機能も含んでいます。それが世界から見ても珍しいみたいですね。加えて、蓋の閉めやすさやシートの取りやすさなど設計も細やか。手に取りやすいと聞きます」
冷感グッズに限らず、日本製品の強みとして挙げられる「使い勝手の良さ」や「配慮の行き届いた設計」は、海外ユーザーからも高く評価されていることがよく分かる。
「“細やかさ”は日本品質の強い武器でしょうだと考えます。日本人にとっての当たり前が、海外の人にとって新鮮さや感動に繋がっていることがあります。日本の消費者にどう思われるか?という視点を大切にすれば、時には海外でも評価されるものへつながっていることがあると思います。また、海外の商品から着想を得る際も、日本の消費者がどう感じるかを考えながら、応用していきたいですね。世界中で気温が上昇する中、日本の冷感グッズは大いにポテンシャルを秘めているので、これからもグローバル展開を見据えつつ、日本ならではの“細やかな冷感美容体験”を提案していきたいです」
暑さを一時的にしのぐだけではなく、使いやすさや美容効果、香りによる心地よさまで含めて、日々をすこやかに過ごすための選択肢を増やしていく。冷感グッズは、単に暑さを和らげるためのアイテムから、心身をすこやかに保つ「ウェルネス」を支える存在へと広がりつつある。
残暑が長引き、暑さの記録が更新され続ける今、冷感グッズはこれからどこまで進化していくのか。日本ならではの細やかな発想と美容の知見が、世界の暑さ対策をどう変えていくのかにも注目したい。
(文/黒川すい)