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“ハムより添加物が多い”ことも? 管理栄養士が教える「添加物が多い食品5選」

 「添加物が多い食品」といえば、ハムやソーセージがよく知られている。ところが、身近な食品の中には、実はハムよりも多くの添加物が使われていることも。では、どんな食品に、どのようなものが使われているのか。管理栄養士の林安津美さんに、添加物が意外と多く使われている身近な食品と、知っておきたい基礎知識を教えてもらった。
管理栄養士・林安津美さん

監修者 管理栄養士・林安津美さん

大学卒業後、JAあいち厚生連に入職。37年間、病院の管理栄養士として勤務、その間豊田厚生病院・安城更生病院の技師長として17年間在籍。病態栄養専門管理栄養士・日本糖尿病療養指導士・腎臓病療養指導士・がん病態栄養専門管理栄養士・和漢薬膳師等の資格を生かし、現在はたいや内科クリニックで患者に寄り添った医療を届けている。
たいや内科クリニック:https://taiya-naika.com

そもそも添加物って? 知っておきたい基礎知識

 食品添加物とは、食品を製造・加工する際に、保存性を高める、品質を保つ、味や香り・色を整える、食感をよくする、栄養成分を補うなどの目的で使用されるものです。

 例えば、食品の腐敗や変質を防ぐ「保存料」、酸化による品質低下を防ぐ「酸化防止剤」、色合いを整える「着色料」、甘味を加える「甘味料」、食感や形を安定させる「増粘剤・安定剤」などがあります。食品添加物は、加工食品を安全に流通させたり、一定の品質を保ったりするためにも重要な役割を果たしています。

 「食品添加物=体に悪いもの」と一括りに考える必要はありません。日本で使用できる食品添加物は、食品安全委員会による安全性評価などを踏まえ、厚生労働省が使用を認めたものです。必要に応じて使用できる食品や使用量などの基準が定められています。

 知っておきたいのは「添加物の種類が多い食品ほど危険」「無添加なら必ず健康的」とは限らないということです。食品の健康への影響を考える際には、添加物の数だけを見るのではなく、その食品をどのくらいの量・頻度で食べているのか、さらに塩分、糖質、脂質、エネルギー量なども含め、食生活全体で考えることが大切です。

 食品添加物を必要以上に怖がるのではなく、食品表示を確認する習慣をつけ、「どのような目的で使われているのか」を知ったうえで食品を選択することが、上手な付き合い方だと思います。

 では実際に、「添加物が多い食品」を見ていきましょう。使われている種類や数は商品によって異なるため、「ハムより必ず多い」と一概に比較することはできません。そのうえで、原材料表示を見ると、ハムと同様に複数のものが使われていることがある、身近な食品を紹介します。

添加物の多い食品1「菓子パン」

 菓子パンには、乳化剤、膨張剤、香料、酸味料、増粘剤、保存料、着色料、イーストフードなどが使用されることがあります。特にクリームやジャム、チョコレートなどを使用した商品は、パン生地以外の部分にも添加物が使われることがあります。

 ただし、菓子パンを控えめにしたい理由は、添加物の多さだけではありません。商品によっては砂糖や油脂を多く使用しているため、エネルギー、糖質、脂質が高くなりやすい一方、食物繊維やたんぱく質、ビタミン、ミネラルなどが十分に摂れないことがあります。

 そのため、菓子パンだけで朝食や昼食を済ませる習慣が続くと、食事全体の栄養バランスが偏りやすくなります。「パン」という名前から主食の一つと考えがちですが、菓子パンの中には、主食というよりお菓子に近いものもあります。毎日の食事として習慣的に食べるのではなく、嗜好品として時々楽しむ程度にすることをおすすめします。

 今回の「添加物の多い食品5選」の中で特に控えてほしい食品を一つ挙げるとすれば、菓子パンです。

 朝食でパンを食べるのであれば、菓子パンではなく、食パンや全粒粉パンなどを選び、卵やヨーグルト、牛乳、野菜、果物などを組み合わせると、より栄養バランスを整えやすくなります。

添加物の多い食品2「コンビニ弁当・市販弁当」

 pH調整剤、調味料(アミノ酸等)、増粘剤、着色料、酸味料、乳化剤、酸化防止剤などが使用されることがあります。

 弁当は、ご飯、肉や魚、揚げ物、煮物、漬物など、さまざまな食品を組み合わせています。それぞれに必要な添加物が使用されている場合があるため、弁当全体で見ると種類が多くなることがあります。

添加物の多い食品3「市販のサンドイッチ・調理パン」

 乳化剤、増粘剤、調味料(アミノ酸等)、pH調整剤、酸味料、香料、着色料などが使用されることがあります。

 サンドイッチや調理パンは、パンだけではなく、ハムや卵加工品、チーズ、マヨネーズ、ソースなど複数の加工食品を組み合わせて作られているため、結果として使用される添加物の種類が増えることがあります。

添加物の多い食品4「カップ麺・インスタント麺」

 調味料(アミノ酸等)、かんすい、増粘多糖類、酸化防止剤、着色料、香料、乳化剤、酸味料などが使用されることがあります。麺だけではなく、スープや具材にもそれぞれ添加物が使用される場合があります。
 
 また、カップ麺を控えめにしたい理由としては、添加物以上に塩分や脂質の摂り過ぎにも目を向けることが重要です。

添加物の多い食品5「清涼飲料水・エナジードリンクなど」

 清涼飲料水やエナジードリンクには、商品によって酸味料、香料、着色料、甘味料、保存料などの食品添加物が使用されることがあります。複数の添加物が使われる商品もありますが、使用される種類や数は商品によって異なります。

 ただし、これらの飲料で特に注意したいのは、添加物だけではありません。糖類を多く含む商品を習慣的に飲むと、糖分やエネルギーの過剰摂取につながる可能性があります。また、エナジードリンクにはカフェインを多く含む商品もあるため、飲む量や頻度に注意が必要です。

 飲み物は毎日の習慣になりやすいため、日常の水分補給には水やお茶などの無糖飲料を基本とし、清涼飲料水やエナジードリンクは量や頻度を意識して取り入れることが大切です。

添加物だけを過度に恐れるより、原材料表示や栄養成分表示を見る習慣を

 食品添加物についてまず意識していただきたいのは、「添加物が入っている=危険」「添加物の種類が多い=体に悪い」と単純に判断しないことです。

 日本で使用が認められている食品添加物は安全性が評価され、必要に応じて使用できる食品や使用量などの基準が定められています。そのため、通常の食生活の中で過度に恐れる必要はありません。

 一方で、加工食品に偏った食生活になると、添加物の摂取だけでなく、塩分や糖質、脂質、エネルギーの摂り過ぎにつながることがあります。例えば、カップ麺や弁当を食べるときは野菜料理を追加する、菓子パンだけで食事を済ませない、清涼飲料水を水やお茶に置き換えるなど、「何を足すか・何に置き換えるか」まで考えることが大切です。

 添加物を気にするのであれば、特定の添加物だけを「危険なもの」として避けるよりも、原材料表示や栄養成分表示を見る習慣をつけることをおすすめします。原材料表示では、原則として「/(スラッシュ)」以降などに食品添加物が表示されています。買い物の際に一度確認してみるだけでも、自分が普段どのような加工食品を選んでいるのかを知るきっかけになります。

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