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依存症は甘え? フリマアプリにSNS…ワーママやOLが陥る依存症の怖さ「女性ほど治療にアクセスしづらい」

完治が難しい病気、だからこそ「転んだ時の起き上がり方は示しておきたい」

 スマホひとつあれば、その場でなんでもできてしまう時代。依存の対象はさまざまだが、ネットショッピングやSNSは手軽がゆえに「構造的に依存に陥らせやすい」と駒井氏は指摘する。もちろん便利なツールでもあり、依存か否かの線引きは難しいが、一般に人間関係や社会生活に支障をきたすようになったら危険信号だとされる。

 「存症は犯罪とも結びつきやすいですし、わかりやすく表面化した犯罪は叩かれやすいものです。でも依存症の取材を続けるうちに、そこで思考停止していいのかな? という疑問も湧いてきました。特に日本は一度失敗した人を徹底的に排除する風潮があり、それが再犯にも繋がっているという指摘がありますが、それって誰にとっても望ましい社会ではないですよね。身近な依存対象と等身大の女性をテーマにしたのは、誰もがつまずくことはあるけれど、回復の道はあるということ。そして、回復した人を受け入れる寛容な社会になってほしいという願いもありました」

 依存症への理解が進んだアメリカでは、カウンセリングや自助グループが一般に広く開かれており、芸能人やアスリートなどの著名人にも依存症を克服して再活躍している人も多い。『満タサレズ、止メラレズ』でも主人公たちは落ちるところまで落ちるが、最終的には治療や回復プログラムに結びつけている。しかし、結末は完全なハッピーエンドではない。

 「依存症は完治が難しい病気で、一度回復しても常に再発リスクと隣り合わせです。だから都合よく『すべて丸く治りました』という描き方はできませんでした。それでも、転んだ時の起き上がり方は示しておきたかったですし、何より『誰もが完璧ではなく、不完全さを抱えながら生きているんだ』というメッセージになればという思いもありました」

 ドラマは6月23日よりABCテレビで放送(後11:55〜/TVer・ABEMAで見逃し配信あり)。

 「依存症は誰もがなる病気。『自分が依存症になるとしたら、対象は何か?』という視点で見ていただけるとうれしいです」。

(文:児玉澄子)
■コミック『満タサレズ、止メラレズ』(外部サイト)
作者:駒井千紘
コミックシーモア ソルマーレ編集部
「恋するソワレ+」連載中

■ドラマ『満タサレズ、止メラレズ』(外部サイト)
ABCテレビ 6月23日 後11:55〜/TVer・ABEMAで見逃し配信あり
ショートドラマ配信アプリ「BUMP」では、配信オリジナルドラマ「アルコール依存」を6月23日(日)放送後に配信

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