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韓ドラオタクが全力でおすすめする23年の“隠れた名作”韓国ドラマ3選【ハングクTIMES Vol.132】

ハングクTIMES
K-POP、ドラマ、映画などさまざまエンタメコンテンツが盛り上がり、まさに時代は“第4次韓国ブーム”。現地の最新トレンドや話題のドラマ・俳優、グルメ・ファッション・コスメなど…“今”気になる韓国情報をお届けします!
今年も残すところあとわずか。『ムービング』など、世界的ヒット作も誕生した23年ですが、掘れば掘るほどまだまだ名作が隠れている奥深き韓ドラの世界!ということで、本記事では韓ドラオタクの筆者が全力でおすすめする、今年の“隠れた名作”韓国ドラマ『誘拐の日』『ボラ!デボラ〜恋にはいつでも本気〜』『愛だと言って』の3作をご紹介します。最近マンネリ気味なドラマ難民の方々、コレを読んだら配信先へ直行してください!

『誘拐の日』

あらすじ
娘の病院代を準備するため前妻ヘウンの提案を受け入れ、11歳の少女ロヒを誘拐することにしたミョンジュン。誘拐を実行するべく向かった彼の車に飛び込んできた少女は、まさしくロヒその人だった。

気を失ったロヒを家に連れ帰ったミョンジュンは、目覚めたロヒの記憶がないのをいいことに、ロヒの父親に成りすまして危機を回避。計画どおりロヒの両親から金を取るために電話をかけるが、連絡がつかない。もどかしくなり家まで行ってみると、ロヒの両親は何者かによって殺害され冷たい死体となって運び出されるところだった。

殺人の濡れ衣を着せられないようにと、慌ててロヒを連れて身を潜めることにしたミョンジュンを、優れた頭脳を持つロヒは次第に疑い始める。

見どころ
韓国のドラマレビュアーたちの間で「おもしろい!」ともっぱら話題だった本作。むちゃくちゃ期待値を上げて観たんですが、これが本当に序盤からおもしろすぎて…!実は21年の『怪物』以降、サスペンスジャンルでこれ!といった作品が見つけられなかった強火サスペンスオタの筆者でしたが、久しぶりに傑作を見つけて、沸き立ってしまいました(笑)。
本作は、白血病の娘の治療代を工面するために、少女を誘拐し身代金を得ようとした気弱な男ミョンジュン(ユン・ゲサン)と、誘拐のターゲットとしていた少女ロヒ(ユナ)が行動を共にすることで始まるコミカルスリラー(?)ドラマ。
本作がすごいのは、ひとつの誘拐事件から、殺人事件、ロヒの秘密という3つの要素が複雑に絡み合っていく物語の奥深さ!本当に物語が思いもよらない方向に向かっていくので、毎話ラストで「ええぇ?!」と驚愕すると同時に、巧みな脚本に感嘆してしまいました。
しかもこれ、シリアスなサスペンスじゃないのがまた良くって。各所でクスッと笑えるのに、サスペンス部分はしっかり本格派というコメディとサスペンスの完璧バランスを成し遂げているんです!(これ結構難しくないですか?笑)
さらに、ミョンジュンとロヒ、他人とはいえど本当の親子のようにお互いを大切に想う気持ちが心に刺さりまくって、後半はまさかの号泣してしまうという…。深い人間ドラマも織り込まれていて、なんとも高い完成度なんです…!しかも何度も言いますが、この全てが完璧な黄金バランス!
とにかく情けない“ポンコツ”誘拐犯のユン・ゲサンがハマり役すぎるのに加えて、『ザ・グローリー』のいじめっ子役から一転、正義感溢れる刑事役でパク・ソンフンが新たな境地を開いているのにも注目です!
そしてなんといってもロヒを演じた子役のユナちゃんの演技が天才すぎて、思いっきり感情移入させられてしまうはず…!
ドラマ難民の人は、今すぐアマプラに直行を!笑ってハラハラして時に涙してしまう、今年の隠れた傑作です。
▼配信情報
Amazon Original『誘拐の日』Prime Videoで独占配信中

『ボラ!デボラ〜恋にはいつでも本気〜』

あらすじ
恋愛がうまくいっていない恋愛コーチのボラと、無愛想な出版企画者のスヒョク。そんな彼らが恋愛書を出版するため、ボラの恋愛生活を救うべくチームを組む。この協力関係がいつしか恋の駆け引きになっていく。

見どころ
本作は、「恋愛は戦略が必要だ」という恋愛コーチのデボラと、「恋愛は心」という出版企画者スヒョクが、一緒に恋愛書を作りながら始まるロマンスドラマ。
本国テレビ放送の際は視聴率が低かったので、正直そんなに期待してなかったのですが、これが個人的には今年一番の良作ラブコメで…!久しぶりの「大人ラブコメ!」という感じで、鬼ハマりしてしまい、丸2日で無事爆走致しました(笑)。
人気恋愛コーチでインフルエンサーのボラが、初っ端から大失恋をしてしまうわけなんですが、みっともないと分かっているのに別れた恋人に縋り付いたり、もう恋は終わっているのに、なかなか離れられず言い合いしながらごみ収集車にしがみついたり(?)、別れのプロセスがめちゃくちゃ丁寧に描かれていて、もう序盤で「これは良作だわ…」と確信してしまいました。
失恋を経験した人ならば誰もが体験する、あのなんとも言えない“情けなさ”がリアルすぎるくらいリアルに描かれているんです。ラストにボラのナレーションが入るんですが、これが名言の連続、共感の嵐で心の中で拍手喝采…!
さらにボラだけではなく、周囲の友人たちが繰り広げる恋愛模様がこれまた共感の嵐で。既婚者のユジョンの"夫婦あるある"など、多種多様な恋愛観に、「わかるわ〜」と誰もが共感して楽しめる、恋愛指南書的一面があるのも本作の見どころです。
そしてですよ。本作恋愛パートが近年珍しいほどの超焦れキュンなんです!!ユン・ヒョンミン演じる男主人公スヒョクが、全然デレデレしてくれなくて思いっきり焦らしてくれるので、とにかくスヒョクの“デレ”を見たい一心でラストまで駆け抜けてしまいました(笑)。
思いっきり笑って共感してキュンとする、これぞラブコメの決定版!ラブコメにおける、“くっつくの早すぎて後半興味なくなる疾患”を抱えている人は、今すぐデボラに直行してください!(笑)
▼配信情報
Amazon Original『ボラ!デボラ〜恋にはいつでも本気〜』Prime Videoで独占配信中

『愛だと言って』

あらすじ
父の不倫と再婚により、心に傷を追ったウジュ。それから13年の時がたち、突然父の死の知らせを受けると同時に、再婚相手に家を追い出されてしまったウジュは自分の人生を狂わせた女への復讐を決意する。

しかしその息子と知らずに出会ったキム・ヨングァン演じるドンジンに惹かれていくことに…。

見どころ
今年世界中を熱狂させた『ムービング』を誕生させたディズニープラスですが、実はその前に日韓のドラママニアたちから「傑作ロマンスの誕生!」と、絶賛されていたのが、本作『愛だと言って』です。
本作は、『浪漫ドクターキム・サブ2・3』『流れ星』などキュートな魅力と安定した演技力で魅了しているイ・ソンギョンと、ドラマ『サムバディ』ではサイコパス演技で大変身を遂げた俳優キム・ヨングァンのダブル主演で贈る本格派ラブストーリー。
父親の再婚相手に全てを奪われたイ・ソンギョン演じるヒロイン・ウジュが、再婚相手への復讐をきっかけに出会った男性と思わぬ恋に落ちていくヒューマンロマンスです。
色彩のない映像と、正気のない登場人物たち、そして心に響く重みあるセリフの数々から、本国ではあの名作『マイ・ディア・ミスター〜私のおじさん』の“メロバージョン”とも謳われている本作。
家を追い出された父の再婚相手の息子に惹かれてしまう…という古き良き韓ドラらしい設定ながら、“悪縁”で結ばれた人々がお互いを慰めながら、幸福へと向かっていく過程が丁寧に描かれています。少しずつ前に進む心の機微と、繊細な台詞の数々が、じんわり心に響いてきます。
そしてなんといっても、「キャリア最高の演技」と、韓国で絶賛されていたキム・ヨングァンの名演技が光る本作。愛に傷つき、常に孤独を纏って寂しげな表情を浮かべている彼が、時に見せる子供のような素直な笑顔は、母性本能をくすぐられること間違いなし…!一方で、静かに涙を流すシーンでは、繊細な演技にグッと心を掴まれます。
ウジュとドンジンの関係性の変化がこれまた焦れキュンで…!最初は敵対心むき出しだった2人が、徐々に心を開き、ゆっくり一歩ずつ惹かれていく様をじっくり描いているため、その分近づいた時の感動とキュン度数がめちゃくちゃ高いのです…!
さらにウジュの男友達ユン・ジュン(ソンジュン)や、ウジュの姉シム・へソン(キム・イェウォン)、そしてドンジンの元恋人カン・ミニョン(アン・ヒヨン)など、周囲の人々の恋愛模様も丁寧に描かれていて、それぞれの恋の行方から目が離せません。
出会うべきではなかった傷だらけの男女が織りなす、複雑ながらも心温まる恋愛模様は必見です!
▼配信情報
『愛だと言って』ディズニープラス スターにて全話独占配信中
ライタープロフィール
Dramawriter Nana
韓国ドラマをこよなく愛するドラマライター。
WEB媒体を中心に、ラジオ、雑誌等で韓ドラ愛を叫ぶ記事執筆中。Twitterでは推しドラマ愛を暑苦しく配信中。
マニアックで隠れた名作なら任せて下さい。
Twitter:https://twitter.com/Nana_writer76

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