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発達障害の夫と離婚を選択、“1歳の息子放置事件”に恐怖…それでも「割り切れない」「信じたい」と思った理由
良い家庭を築きたい、仲良い夫婦になりたい…ずっと根底にあった思い
アゴ山さん元夫は、世間的には優しくて真面目な人なので、自分が悩んで誰かに相談しても悪いのは許容範囲が狭い私…という感じでしか返ってこなくて。それがつらかったです。だんだん自己嫌悪に陥りました。
――「うちはもう言っても無理だから期待しない」や「割り切って考えたらすごい楽だよ」など、周りから言われた意見なども描かれていました。コミュニケーションができないことに関して「割り切って生活する」というのは、相手が発達障害だと難しいものなのでしょうか。「性格上できなかった」という言葉もありましたが…。
アゴ山さん発達障害が相手だから、というのはあまり関係ない気がしますね! 夫婦それぞれかなと思います。最初から障害だとわかって結婚していたのなら、理解もできたし覚悟を持って結婚したということなので、割り切れたのかなと思います。…割り切りというか、「理解」ですかね。
――読者からのコメントも多く寄せられていました。同じ思いを持つ方からの声を聞いた感想は?
アゴ山さんこれは個人の性格上の問題でもあるかと思います。私自身が結構かまってちゃんと言いますか…。家族である限り同じ気持ち、同じ悩みは共有したいという気持ちが強いタイプでして。多分そう思える時って、まだ元夫が好きだったんだと思います。同じように思える読者さんたちも、まだ良い家庭を築きたい、仲良い夫婦になりたい、という夢がずっと根底にあるんだと思います。愛情すらもなくなって、どうでもいい存在になったら、割り切って生活できていたと思います(笑)。
元夫の信用をなくしたある事件、それでもまだ「信じよう」と思った理由は
アゴ山さん毎回夫がすぐ謝ってきていたからだと思います。「次は気を付ける」「心から反省している」と言われてしまったら、やっぱり何度も信じてしまっていましたね…。甘かったのかもしれませんが、もともと私も友達とケンカをしても、必ず最後には和解してた、という経験があったからだと思います。友情に厚いタイプだったんですよね(笑)。心から話し合えば、わかり合えない人間なんて居ない…!と本気で思っていました。若かったなあ…。
――最新話ではついに離婚の意思を元夫へ伝えました。連載を始めてから今まで、読者からは様々な反響があったと思います。
アゴ山さん私自身が、「カサンドラ」という言葉を近年知ったもので、マイノリティな言葉だと考えていました。連載を始めて、予想以上に共感してくれる人の多さに驚きました。こんなにも同じように悩んでいる人がいるんだ…と。私が読者さんたちに個人的にできることはないですが、漫画を通して共感することで、少しでも心が救われる方がいたら嬉しいなと思います。私自身も、見知らぬネットの人たちに気がつかされ、本当に感謝しています。
――現在は、シングルマザーとして2人のお子さんを育てているアゴ山さんですが、今ご家族の中で一番楽しい時間はなんですか?
アゴ山さん子どもたちと同じことで大笑いしている時ですね。お笑い系の動画やペットの猫たちを見て笑ったり…。家で笑いが絶えないと、ああ平和だなーって心から思います。これからも、子どもと猫たちとのんびり楽しく過ごせるだけで充分幸せです。
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