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『好きな男性アナ』1位の藤井貴彦、殿堂入り逃した“唯一の同期”羽鳥慎一との絆「入社当時の俺たちに『50歳で1位、2位になるよ』って言ってあげたい」
コロナ禍で安定感求められた今年、「一発屋としてこの1年を堪能します」
――初の1位、おめでとうございます。結果を知ったとき、どう思われましたか?
藤井貴彦 昨年の3位も驚きだったのですが、まさか…と本当にびっくりしました。こういうランキングは華やかで若い人が応援されるものだと思っていましたし、私はもう50歳なので。率直に言うと、恥ずかしいですね(笑)。あとは、毎年ランキングが発表されたときに「皆さまに残念な報告があります。今年も安定の圏外でした」という自分の持ちネタが使えなくなってしまったことは、唯一のデメリットです(笑)。
――今年のランキングは藤井さんが1位、羽鳥慎一さんが2位、3位に武田真一さん、4位に伊藤利尋さん、5位に軽部真一さんというランキングでした。
藤井貴彦 トップ5のメンバーの平均年齢は、間違いなく50歳を超えています(笑)。その意味では安定感のようなものが求められた1年だったのかなと思います。これまで1位になっているアナウンサーを見ていても、同期の羽鳥や、後輩の桝太一、安住紳一郎さんと人気と実力を兼ね備えた人ですね。ただ私の場合は、自分自身のキャラクターというよりは、私の発した言葉が仕事をしてくれたんだと思います。まさに、コロナ禍で皆さんが不安に思うことが多かったからこその1位。その意味では、次回は上位に入らないことを願っています。一発屋としてこの1年を堪能します(笑)。
――一発屋なんてことはないと思います!(笑)。ご自身では1位の要因はどうお考えですか?
藤井貴彦 羽鳥とは、今の時代にどのようにメッセージを発信すると届くのか話をします。そのときに出てくるのが、良くも悪くもSNSなんです。『news every.』のスタッフも積極的にSNSで発信していて、それによって番組のメッセージがより若い人たちに届いたのかなとは感じています。だから私の評価というよりも、番組全体でいただいた1位だと思っています。
「今年だけは1位になりたかった」、羽鳥アナが感じたプレッシャーへの思い
藤井貴彦 実は発表直後、羽鳥が結果を知る前に、私から「ごめんね」とLINEしたんです。そうしたら羽鳥から「決して悪いことではないと思うよ」という返信が来ました。ただ、「いつもはあまり気にしていないんだけれど、今年だけは1位になりたかった」って。
――羽鳥さんはどういった思いだったんでしょうね?
藤井貴彦 コロナ禍で多くの人が苦しむなか、我々はいろいろなことを伝えなければいけません。そのニュースを見て、ときには不安に思う人もいます。また一方で、意見の違う方からの誹謗中傷の言葉を受けることも多くあります。そんな状況の中で「今回は何位だ」と注目されることが大きなプレッシャーになっていたのだと思います。もし今年1位になれば、殿堂入りで対象から外れていたはずですからね。
――なるほど。ただ、そのような状況の中で、場所は違えど共に戦い続ける同期。そのお2人がワンツーとは…。ご自身でも感慨深い部分もあるのでは?
藤井貴彦 そうですね。僕らは入社当時、同期に女性アナウンサーもいなくて、本当に2人だけ。羽鳥はLINEの最後に、「入社当時の俺たちに、『50歳になったら好きな男性アナウンサーランキングで1位、2位になるよ』って言ってあげたいね」と書いていました。本当に、お互い50歳を超えたタイミングでこんなきっかけをいただけたことに感謝です。