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『全裸監督』新ヒロイン恒松祐里、出演を両親に相談「差別や偏見を受け入れる覚悟」
「ラブシーンに抵抗はない」も、将来の夫や子どもへの偏見に不安
――本作のオファーをもらった時に、たくさん悩んだ末に「やりたい」が勝ったとおっしゃっていました。どんな思いでしたか?
恒松やはり、ラブシーンについての不安はありました。私自身、あまり抵抗はなかったんですけど、よくよく考えていく中で、いつか私が結婚をして子どもが生まれたりした時に、夫や子ども…大切な人がこの作品を通して偏見を持たれないか、ということです。子どもが小学校で「お前のお母さん、こういう作品に出ているんだろう」と言われたらどうしようって。それですごく心が苦しくなったのを覚えています。
――出演の決め手となったのは?
恒松今はコロナ禍で何が起こるかわからない世界じゃないですか。女優という職業も、今はありがたく仕事をいただけていますけど、いつオファーが途絶えてしまってもおかしくはない。そんな未来が不可視な中で、自分に通じるものがある役柄、さらには「やりたい」と思っている役柄が来ているのに、それを手放すというのはすごくもったいないことだと思ったんです。今、できることをやりたい…その気持ちが勝ってオファーを受けました。
恒松私が演じる乃木真梨子は包容力があり、愛を体現する役柄。人を許す心、野心の強さ、どの場にも順応できる力…その欠片の要素が私にも少しあるように感じました。
――ご両親は反対されなかったのでしょうか。
恒松実はこれまでにもラブシーンがあるかもしれない作品の話が何度かあって、その都度両親に相談していました。両親は芸術が好きで、映画をアートとして観るタイプ。いつも「いいね、賛成するよ」と背中を押してくれたんです。結局ご縁がなくて出演はなかったのですが、今作でも「いいんじゃない、しかも今回は結構大きな作品だね」って、やはり賛成してくれました。