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山田孝之、“芸能界ルール”への疑念から始めたプロデューサー業「言葉で訴えるだけじゃ何も変わらない」

映像作品だからこそ見せたい“余白”「僕が作りたいものはわかりやすいものではない」

 彼が演じてきたキャラクターは、どれも「あの役は山田孝之にしか演じられない」という声が多くあがり、どの作品でも独特の存在感を放ってきた。だが、それを本人に伝えると「そんなことないですよ。他にできる人はいっぱいいます」と、真っすぐな瞳で答えた。そんな彼に、“演じるうえで大事にしていることは何か?”を尋ねてみた。

「“伝えすぎないこと”が大事なんじゃないかな、とは思いますね。“これはこうです”と全部の答えを出してしまったら楽しめないから。例えば、小説だったら自分で色んなことを想像しながら読めますが、映像作品は全てをこちら側で作って見せるので、“ここはこういう感情です”と分かりやすくするよりも、『本当はこの人、何を思ってるんだろう?』とか『なんでああいう表情をしたんだろう?』と、観る人それぞれが考えられたほうが面白いと思うんです。と言いつつも、芝居している瞬間はそこまで意識してなかったりしますが、“伝えすぎない”というのは芝居に限らず、監督やプロデューサーをやる時も大事にしていることです」
 2019年には映画『デイアンドナイト』のプロデューサーを務め、今年は竹中直人、斎藤工と共に映画『ゾッキ』の監督を務めた彼は、クリエイターとして常に“余白”を意識しているという。

「『デイアンドナイト』は脚本作りから携わっていて、編集の段階になって、『もうちょっとわかりやすく見せたほうがいいんじゃないか』と悩むことも正直ありました。ただ、僕の好みとしては1回観て理解できるような映画ではなく、2、3回観ることで理解が深まるような作品がいいなと思ったので、『これってこういうことなのかな?』と考えられる余白を大事にしました。理解力ってそれぞれ個体差があるじゃないですか。だから誰が観てもわかるように作った作品は、説明しすぎない作品を好む人達にとったらもの凄くつまらないものになってしまうんです。もちろんアクション大作とか、何も考えずに観られるエンタメ映画が観たい気分の時もあるので、何が良いとか悪いって話ではなくて、バランス良く色々な作品があっていいと思っています。ただ、僕が作りたいのはわかりやすいものではないということです」

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