ORICON NEWS
薬品かけられたボロボロの猫、半年で奇跡の復活「見惚れるほどのイケメンぶり」
薬品かけられ粉まみれ、毛は固まり、まぶたは溶けかけた猫
溝上氏によると、「猫を保護して帰る車の中は、薬品の匂いでこちらも具合が悪くなりそうだった」というほど。体中の毛はゴツゴツと固まり、まぶたの皮膚は溶けかかっていたという。『ねこけん』に到着後、すぐに猫をお風呂に入れて洗浄。だが、その後の血液検査では、かけられた薬品のせいで急性腎不全と急性肺不全になっていたことが発覚した。この様子には、溝上氏をはじめ、『ねこけん』のメンバーたちも心を痛めたという。
それから約半年が経った今年1月、『ねこけん』ブログに、あるイケメンの猫が登場した。『虎吉』と名付けられたその猫は、眼光鋭く、シュッとした凛々しい姿。そう、この虎吉こそが、かつてボロボロの姿で発見されたあの猫だった。ブログには「お世話に入るメンバーさんが見惚れて、帰るのを忘れてしまうほどのいい男っぷり」とあり、その喜びが伝わってくる。
「保護された当時は、かけられた薬品のせいで、肝臓と腎臓に障害が出てしまっていました。そこから治療を続け、今では数値も正常になりました。ボロボロにただれていた皮膚も抗生剤のおかげで直り、溶けかけたまぶた、逆さまつげの治療も行いました」(溝上氏)。
「やっと猫らしく」、だが虎吉の心が癒えるには時間がかかる
「当時は人間不信になっていましたし、今でもまだ人を好きになるほどではありません。ただ、猫同士でじゃれあったりと、やっと猫らしくなってくれた。これから少しずつ、つらい記憶を塗り替えて、人にも慣れていってくれたらと思います」(同)。
今では、よく食べ、よく寝て、よく遊ぶ猫になったという虎吉。もともと大きかったという体と貫禄のある仕草で、「中に人がはいってる?」とブログで茶化されるまでになった。平和な保護猫生活でゆっくりと心を癒し、いつか幸せをつかんでくれることを願う。
■NPO法人『ねこけん』(外部サイト)
■『ねこけん』オフィシャルブログ(外部サイト)