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高校教師が描く『鬼滅』『あつ森』アートに「天才」「神絵師」の声 作品が残らない“儚さ”に込めた教え
「魅力ある授業づくり」を目標に始めた黒板への描出 「アートではなく“板書”」
「あくまでも教員として『魅力ある授業づくり』の一環で始め、続けていることばかりです。すべてが教材研究なんです。例えば黒板へ真剣に絵を描くこと。始めた当時は、学校の黒板にあそこまで過剰に描きこむ人が世の中に居なかったからこそ、面白いかもしれないと思い、"ワンランク上の板書"の精神で取り組みました。当時は『黒板アート』という言葉も文化も無かったので、色々と大変でした。SNS文化の発展とともに『黒板アート』が広まり、今ではその全国大会が開催されたりするなど、感慨深いものです」
濱崎先生は、黒板アートや落ち葉アートを教壇に立ち始めた2010年から継続している。本来の板書ならばそこまでしなくてもいい描きこみのため、基本的には勤務時間外で行っており、話題になった『鬼滅の刃』の登場人物を描いた作品は、三連休中に20時間ほどかかったのだそう。
「『鬼滅の刃』の黒板は、生徒の卒業を祝って、卒業生からのリクエストということで描きました。普段は、学習の範囲はどんどん進むし、黒板をずっと占領するわけにもいかないので、できるだけ手短に書いて、消すようにしています。はじめた頃は理解を得られずチョークの無駄遣いと言われたこともあって、学校にあるチョークと同じものを自分で買っていました。」