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今なお続くおもしろ投稿の元祖『VOW』 令和における“サブカル”の価値とは?
SNSの発達で玉石混交の時代だからこそ価値がある『VOW』
古矢徹『VOW』の面白さは、取り上げるネタがウケを狙っているわけでも、笑ってもらおうとしてやっているわけでもなく、天然のものであること。そして、それを題材に、投稿者がボケて、編集者がコメントで突っ込むとか、逆に投稿者が突っ込んで、編集者がボケるという掛け合いがあること。現在、SNSでは無尽蔵に投稿されていますが、編集者が選別しているわけではないし、『VOW』のような掛け合いはあまりない。投稿する側にとっても、自分が面白いと思ってSNS上にあげて、反応がなかったら寂しいし、反対に、傷つくコメントを受けることもあるかもしれないのかなって思いますね。まぁ『VOW』もよく傷つけているんでしょうけど(笑)。
古矢古くからやっている街の中華料理店やジャズ喫茶みたいな感覚でしょうか。時代とともに消えてなくなるものが多い中で、今も続いている、なくなってほしくない店ってありますよね。それがあることで心がホッとするような。『VOW』もずっと忘れていたけど、娘が買ってきたファッション誌を見たら、こんなところにあった、こんなところでまだ相変わらずバカなことをやってたんだ、みたいな存在であればと思っています。