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ファミコンやお菓子…“昭和アイテム”が懐かしい祖母と孫の日常を描いた漫画にほっこり「現代を悲観しているワケではない」
「自分が子どもだった頃の気持ちを思い出す」作業を大切にしている
ホンマジュンコ 「老いてきた祖母につらく当たることも増えてきていたが、『梅さんと小梅さん』見るようになってから、昔の仲良しだった頃を思い出し、祖母にやさしくできるようになりました。今年その祖母が亡くなったが、入院中に素直に心から『ありがとう』という言葉を言えたのは、『梅さんと小梅さん』のおかげ」というメッセージをいただいたのは、とても心に響き、描いていて良かったと心から思えました。
――今年5月に2冊目となる『梅さんと小梅さんおばあちゃんとの春夏秋冬』が発売されました。読者の方の反響はいかがでしたか?
ホンマジュンコ 「1冊目に続き、2冊目もほっこり癒されて、何度も読み返している」「祖母に贈ると、『昔の私たちみたいだね』と喜びの電話をくれた」など、温かな感想を数多くいただいています。本をきっかけに家族との会話が増えたり、家族との時間をより大切に感じたというお話を聞くと、言葉にできないくらい嬉しいです。
――昭和の懐かしい光景が掲載されていますが、8月20日(はにわの日)には、「大好きな教育テレビ」とNHK教育テレビ『おーいはに丸』に出演していたキャラクター・はに丸王子と「梅さんと小梅さん」が描かれています。ホンマさんの思い出に残っているテレビ番組はありますか?
ホンマジュンコ NHK教育テレビの番組はどれも大好きでした。あとは、当時は今のようにいつでもどこでも映画やドラマを観られる時代ではなかったので、『金曜ロードショー』や『日曜洋画劇場』など映画番組を家族で観ていたのはとても記憶に残っています。特に母が映画が大好きだったので、テレビの他に、実際の映画館へもよく連れて行ってもらいました。大人になってからもよく行きました。子どもの頃から映画をたくさん観たことは、間違いなく私の感情や作品制作に大きく影響していると思います。
――「怖かった昔のCMシリーズ」など、子どもならではの視点で描かれています。子どもである小梅さんを描く際に大切にしていることはありますか?
ホンマジュンコ 「子どもだったらどう感じるか」を考えるのではなく、「自分が子どもだった頃の気持ちを思い出す」作業を大切にしています。幸い幼い頃の記憶が鮮明なほうなので、その作業は私にとって難しいことではありません。