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いつでも振り返れ『エール』

第12週「アナザーストーリー」(第56回〜第60回:6月15日〜6月19日)

「アナザーストーリー」に登場した(左から)橋本じゅん、井上順、金子ノブアキ(C)NHK

「アナザーストーリー」に登場した(左から)橋本じゅん、井上順、金子ノブアキ(C)NHK

■第56回&第57回「父、帰る」

 音が小学生の時、出張先の大阪で線路に落ちた子どもを助けようとして電車にはねられ亡くなった父・安隆(光石研)。1泊2日で地上に帰る権利がもらえるあの世の宝くじに当たって、10年ぶりにこの世に戻ってきた。安隆の姿は、地上では祖父母から孫までしか見えないらしい。

あの世の宝くじに当たって、10年ぶりにこの世に戻ってきた音の父・安隆(光石研)(C)NHK

あの世の宝くじに当たって、10年ぶりにこの世に戻ってきた音の父・安隆(光石研)(C)NHK

 古山家へやって来た安隆。子どもを寝かしつけようとしていた音は、突然、安隆が現れてびっくりしたが、あっさり受け入れ、安隆の大好きな団子を買ってくる。思い出のおだんごを一緒に食べて、うれしそうな音。先に吟(松井玲奈)の様子を見てきたという安隆は、音に「吟のことも気にかけてやってくれ」と話し、「音の歌が大好きだ。また絶対歌いんよ」と音のことも励ました。

 一方、安隆の姿が見えない裕一は、団子を食べてしまうものの、「音さんを産んでくれてありがとうございます」と感謝を伝えるのだった。

音の父・安隆(光石研)の姿は裕一(窪田正孝)には見えなくて…(C)NHK

音の父・安隆(光石研)の姿は裕一(窪田正孝)には見えなくて…(C)NHK

 地上で過ごす2日目は、豊橋の関内家へ。馬具職人の岩城(吉原光夫)の仕事ぶりを見て、あらためて感心する安隆。久々に再会した光子(薬師丸ひろ子)から、小説家を目指す壁にぶちあたっている梅(森七菜)の話を聞いた安隆は、梅の前にも現れる。

地上で過ごす2日目は豊橋の関内家にやってきた安隆(光石研)(C)NHK

地上で過ごす2日目は豊橋の関内家にやってきた安隆(光石研)(C)NHK

 かつて文芸誌で新人賞を取った、ペンネーム・幸文子という子が、梅の昔の友達・結ちゃんだとわかりショックを受けていた。結ちゃんに、文学を教えてあげていたのは、梅だったのだ。「悔しい」と話す梅に、安隆は「負けを認めることは大切なことだ」「負けを受け入れるから、人は成長したり違うことに挑戦できる」と話す。

小説家を目指す壁にぶちあたっている梅(森七菜)に安隆(光石研)は…(C)NHK

小説家を目指す壁にぶちあたっている梅(森七菜)に安隆(光石研)は…(C)NHK

 安隆は、妻の光子にも今までの感謝を伝え、別れの時がやってくる。岩城が光子へ好意を寄せていると梅から聞いた安隆は「再婚を許す」という手紙を残すが…。岩城は「安隆さんといるおかみさんが好きなんです」と返事を書いたのだった。

馬具職人の岩城(吉原光夫)は…(C)NHK

馬具職人の岩城(吉原光夫)は…(C)NHK

■第58回「古本屋の恋」

 喫茶「バンブー」の二人、保(野間口徹)と恵(仲里依紗)の物語。10年ほど前、保は亡き両親の跡をついで、神田で古本屋を営んでいた。人付き合いが苦手、外にも出たがらない保だったが、ある日客として店を訪れた恵と話をしてから、彼女がやって来る木曜日を心待ちにするようになる。

10年ほど前、保(野間口徹)は亡き両親の跡をついで、神田で古本屋を営んでいた(C)NHK

10年ほど前、保(野間口徹)は亡き両親の跡をついで、神田で古本屋を営んでいた(C)NHK

ある日客として恵(仲里依紗)が店にやってくる(C)NHK

ある日客として恵(仲里依紗)が店にやってくる(C)NHK

 店の常連客、木下(井上順)が連れてきた親戚の子が、実は幼い久志(山口太幹)で、「人は行動することで、自分を変えられる」と、前に進めない保の背中を押す。

お店の常連客、木下(井上順)が連れてきた親戚の子は幼い久志(山口太幹)だった(C)NHK

お店の常連客、木下(井上順)が連れてきた親戚の子は幼い久志(山口太幹)だった(C)NHK

 そんな中、久志は、恵が左手の薬指に指輪をしていることに気付く。当時、日本に婚約指輪の慣習はなかったが、久志は恵が外国人から求婚されていると推測。それを聞いた保は、恵が「外国人に『竹取物語』を読んでもらった」と話していたのを思い出す。保は、「月からかぐや姫を奪ってくる」とダメもとで恵にプロポーズ。恵の指輪はただのファッションの一部であることがわかり、二人は結ばれた。久志は、恋のキューピッドだったのだ。

保(野間口徹)と恵(仲里依紗)は結婚することに(C)NHK

保(野間口徹)と恵(仲里依紗)は結婚することに(C)NHK

■第59回&第60回「環のパリの物語」

 日本人初の世界的なオペラ歌手・双浦環(柴咲コウ)の若き日の物語。環は、スカラ座やオペラ座の舞台に立つことを夢見て、フランス・パリに留学。いた。ある日、ホームパーティーで、画家を目指す今村嗣人(金子ノブアキ)と出会い、恋に落ちる。環は歌手を、嗣人は画家を夢見る日々。

パリで双浦環(柴咲コウ)は画家を目指す今村嗣人(金子ノブアキ)と出会い、恋に落ちる(C)NHK

パリで双浦環(柴咲コウ)は画家を目指す今村嗣人(金子ノブアキ)と出会い、恋に落ちる(C)NHK

 ある日、友人の里子(近衛はな)から日本人が世界的舞台に立てる最大のチャンスのオペラ「蝶々夫人」の話を聞いた環は、思い切ってイタリア・ミラノのオーディション会場に押しかけ、一次審査通過を果たす。二次審査には受からなかったものの、歌手になるチャンスをつかみかけていた。

友人の里子(近衛はな)から日本人が世界的舞台に立てる最大のチャンスのオペラ「蝶々夫人」の話を聞いた環(柴咲コウ)は…(C)NHK

友人の里子(近衛はな)から日本人が世界的舞台に立てる最大のチャンスのオペラ「蝶々夫人」の話を聞いた環(柴咲コウ)は…(C)NHK

 一方、嗣人は個展を開くも、新聞には酷評の記事。パリでなかなか認められず焦りを感じていた。さらに、まわりから環について聞かれることが多くなった嗣人は、複雑な気持ちを抱えるようになる。そして、ある日、環の人生を変える大きな知らせが届く。それは、別のオーディションに合格して、夢だったオペラハウスの舞台に立てることに。

嗣人(金子ノブアキ)は環(柴咲コウ)に複雑な気持ちを抱えるようになる(C)NHK

嗣人(金子ノブアキ)は環(柴咲コウ)に複雑な気持ちを抱えるようになる(C)NHK

 それを聞いた嗣人は、環への嫉妬をあらわにし、「俺は君という光の影でいるのは耐えられない」「環、歌をあきらめてくれ」と、言ってしまう。環は、カフェのマスター・フィリップ(ピーター・フランクル)に「私は光でいたい」と本音を明かし、歌手の道を選んだのだった。

環(柴咲コウ)への嫉妬をあらわにする嗣人(金子ノブアキ)(C)NHK

環(柴咲コウ)への嫉妬をあらわにする嗣人(金子ノブアキ)(C)NHK

 環と別れた後、フィリップの店で個展を開いた嗣人。かつて自分を酷評した批評家のピエール(フローラン・ダバディ)から、ある絵を「素晴らしい」「譲ってくれ」と言われるが、断ってしまう嗣人。その絵は、環が舞台で歌う姿を描いたものだった。

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