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いつでも振り返れ『エール』
第1週「初めてのエール」(第1回〜第5回:2020年3月30日〜4月3日)
オープニングはなんと、紀元前1万年、原始人にふんした窪田と二階堂が登場。窪田はフラッシュモブダンスも披露する斬新な演出で、太古の昔から人間にとって不可欠な存在であった“音楽”がテーマであることを印象づけた。
時は流れて昭和39(1964)年10月10日。聖火ランナーが東京の街を走り、国立競技場でまもなく東京オリンピックの開会式がはじまろうという時、会場に来ていた古山裕一(窪田)が姿を隠してしまう。あわてて裕一を探しまわる妻の音(二階堂)。本作の主人公・裕一は、東京オリジナルの開会式の音楽を依頼され、「オリンピックマーチ」を作曲したが、皆が受け入れてくれるか不安だったのだ。そんな裕一に、たまたま居合わせた警備員(萩原聖人)は「先生の曲は人の心を励まし、応援してくれます。先生の晴れ舞台ですけん。どうか会場で!」と促す。意を決してスタジアムに歩みを進める裕一と寄り添う音。この夫婦がいかにしてこのような二人になったのか。夫婦二人三脚の物語がはじまった。
明治42(1909)年。福島の県下有数の老舗呉服屋「喜多一」の店主・古山三郎(唐沢寿明)とまさ(菊池桃子)に、待望の長男・裕一が誕生する。三郎は大喜びで当時はまだ珍しいレジスターを奮発して買ってしまったほど。それから10年。両親の愛情をたっぷり受けて育った裕一(石田星空)は、不器用で内気な少年で、同級生からもいじめられがちだった。
■第1週の気になる登場人物たち
第1回に登場した、国立競技場に居合わせた長崎出身の警備員役で萩原聖人が出演。本作のモデルとなった作曲家・古関裕而の代表曲「長崎の鐘」(藤山一郎が歌って大ヒット)を想起させた。
★権藤茂兵衛:風間杜夫
裕一の母・まさの兄。裕一の伯父。権藤家は川俣の銀行を経営する大実業家。子どもにめぐまれず、父・権藤源蔵(森山周一郎)からは、いまの妻と離婚して、再婚するよう言われるが、古山家の兄弟のどちらかを養子として権藤家に迎えたいと思っている。
★川俣の教会で歌っていた少女=関内音:清水香帆
のちに裕一と結婚する音役の「二階堂ふみにそっくり」と話題に。子役オーディションでも「似ている」点が決め手になったと、制作統括の土屋勝裕チーフプロデューサーも語っていた。
★佐藤久志:山口太幹
裕一の小学校の同級生で、県議会議員をつとめる裕福な家の息子。一人だけ洋服を着て、ほかの同級生とは違った価値観、独特の雰囲気を持つ。存在感はあるのに気配を消すのが得意。
★村野鉄男:込江大牙
魚屋「魚治(うおはる)」の長男。けんかが強いガキ大将で「乃木大将」と呼ばれているが、「古今和歌集」を愛読する一面も。
★小山田耕三:志村けん(※出演はなし)
作曲の宿題に取り組む裕一のために、父・三郎が買い与えた本「作曲入門」の著者。「赤とんぼ」などの童謡から交響曲まで、日本初の本格的な作曲家、指揮者として活躍した山田耕筰をモデルにしたキャラクター。
小山田耕三役で出演を控えていた志村けんさんが、3月29日に急逝。番組公式ツイッターでは「収録したシーンは、そのまま放送させていただく予定です」と発表している。