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いつでも振り返れ『エール』
第5週「愛の狂騒曲」(第21回〜第25回:2020年4月27日〜5月1日)
裕一(窪田正孝)のイギリスへの留学が決まってから音(二階堂ふみ)からの返事が来なくなり、裕一は、気をもんでいた。裕一は、いてもたってもいられず音に会うために豊橋に向かった。裕一が音の家を訪れると、アジフライの取り合いをしていた音と姉の吟(松井玲奈)が飛び出してきて…。
これまで手紙のやりとりだけだった音は初めて顔を合わせた裕一。とまどう音だったが、裕一はしばらく関内家においてほしいと光子(薬師丸ひろ子)にお願いする。光子は滞在を許したものの、音には“裕一への深入りはしないように”と釘を刺す。裕一の音楽留学は最低でも5年。音が「待つ人生を歩む」ことを心配していたのだ。
手筒花火は、直径10センチ、長さ約80センチの竹の節を抜き、縄を巻き締め、1.8〜3キロほどの火薬を詰めて噴出する、愛知県東部・東三河地域が発祥とされる花火。“打ち上げる”のではなく、火が“吹き上がる”花火で、その火柱は大きいものでは高さが10メートル以上にもなる。
もともと、五穀豊穣への祈りや、お祝いの儀式で打ち上げられていた名残から、手筒花火は3〜11月に上げられ、10月が最も多いそう。また、使用済みの手筒花火は、厄よけや商売繁盛の意味合いとして玄関に飾られることもある。ドラマの中でも、関内家の玄関や、豊橋の町並みの中に手筒花火が飾られていた。
楽しく帰宅した二人を迎えたのは、まさかの三郎(唐沢寿明)だった。福島では裕一がいなくなって大騒ぎ。文通の話を思い出した三郎は居場所に感づき、豊橋の関内家に駆けつけたのだ。
裕一を福島に連れ帰って、イギリスへの留学に送り出したい三郎と、裕一の将来を思って娘とは別れさせたい光子の思惑は一致して、裕一・音をまじえた話し合いがおだやかに始まる。すると突然、裕一が「音さんをお嫁にください!」と結婚を申し込む。廊下から様子をうかがっていた妹の梅(森七菜)や姉の吟もびっくり。親同士の言い争いが始まってしまう。
豊橋では、演奏会で音が歌う詞を妹・梅が書くことに。そこへ、裕一がやって来てきたので、梅は「どうやって作曲しているの?」と尋ねた。「きっかけがあるとバーンと曲が降ってくる」とあまり参考にならない答えが返ってきた。小説家志望の梅は「16歳で賞を取る人がいるのに、自分は最後まで書き上げたことがない」と悩みを打ち明ける。裕一は「ものを作るには何かのきっかけやつながりが必要なんだ。書けないなら、外に目を向けるといいかも」とアドバイスを送った。
■第5週の気になる登場人物たち
関内音(二階堂ふみ)の歌の先生として第16回(4月20日)に初登場。音楽を学ぶため、ドイツに留学した経験がある。「先生」と呼ばれると、必ず「私のことは、ミュージックティーチャー呼びなさい」という。
実は、子どもの頃から学校の先生に「男なら男らしくしろって殴られ」るなど、トランスジェンダーを理解してもらえないトラウマから「先生って言葉が嫌いになったのは、昔のつらい記憶を思い出しちゃうから」と話していた。さらに、「私は音楽と出会って救われた。自分の存在を認められた」と語り、裕一に「あなたにも私みたなつらい思いをしている人に力を与える曲を作ってほしいの、トライしてくれる?」と期待をかけた。
御手洗から裕一が豊橋にいることを聞きつけ、「演奏会をやらないか?」と持ちかけてきた興行師。演奏会は大成功したが、売上は鶴亀が持ち逃げしてしまった。
裕一が子どもの頃に作曲を始めた当初から目標にしていた日本を代表する西洋音楽の作曲家 。「赤とんぼ」などの童謡から交響曲まで、日本初の本格的な作曲家、指揮者として活躍した山田耕筰がモデルになっている。
裕一のたぐいまれな作曲の才能に気づき、コロンブスレコードに専属作曲家として推薦するが、一方で、裕一の活躍が自分の地位を脅かすのではないかと恐れている。