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4月10日は“ショートの日”、芸能人の自己表現にみるショートヘアの有用性とは

ショートヘア初披露の北川景子、人のためではなく“自分らしさ”を表現する手段に

 ロングイメージが強い芸能人は、“髪を切る”だけでニュースになるのも、昨今の風潮だ。

 最近では北川景子。野木亜紀子脚本のNHKドラマ『フェイクニュース』(2018年)の際にもショートヘアにし、絶賛されていたが、昨年11月には再びショートヘアにしたことが報道された。これは2021年公開予定の主演映画『ファーストラヴ』で演じる役柄に合わせてカットしたものだったが、昨年12月発売の雑誌『VoCE』では表紙を務めている。役柄ではなく北川景子としてショートヘアを解禁したことにより、「かっこよすぎて辛い」「まるで宝塚の男役のよう」「こういうのが似合いたい人生だった」などと大反響を呼び、大いにバズった。これを皮切りに、各媒体でショートヘア姿を次々と披露。最近はGLAYのアルバムCMで歌唱する姿も話題になっている。

 役柄に合わせて髪を切る・髪型を変えること自体は役者にとっては珍しいことではない。しかし、それを機に、ある種の決意を打ち出す手段としているのが、実にいまどきだ。『VoCE』のインタビューでも彼女は「北川景子として殻を打ち破る撮影にしたかった。時代に合わせて常に変化していきたいと常に思っている」と明かしている。そこには「誰かのためではなく、自分の殻を打ち破りたい、“自分らしさ”を表現する手段」としてショートヘアを活用した明確な意志が見られる。その考え方自体に同性からの共感が集まったのだろう。

 昔から「髪は女の命」と言われるように、艶のあるロングヘアを切るのは勇気の要ること。確実に大きな変化になるだけに「自分に似合うだろうか」という不安要素もあり、踏み切ることが“決断”のひとつになる。その思い切った意志・決意も含めて、自己イメージを形作る手段としてショートヘアは有用である。

“ショートヘア失恋説”だけではない、女性が髪を切る心理

 時代劇などでは、身分の高い女性が夫の死後に髪を切って仏門に入るという場面があったり、戦争が描かれるドラマ・映画では戦地から戻らない夫に対する思い・未練を断ち切る象徴として、髪を切るシーンがあったり。そうした「喪失感」を断ち切るための行為が失恋と結びついたのか、少女漫画や恋愛ドラマ、映画など多くの作品において、突然バッサリ髪を切ることは“失恋の象徴”として描かれてきた。

 エンタメ作品においてかつては定番ともいえる描かれ方をしてきた「髪を切る=失恋」のイメージは、現代の現実世界では「失恋したからって髪を切る人なんているの?」という声がある程度に風化してきた。髪をバッサリ切って短くすると「失恋したの?」と上司などに聞かれるコミュニケーションも、今では「古い」と考える人が多いばかりか、ハラスメントとしてとらえる人が多いのではないだろうか。

 かつては“失恋のレッテル”がはられたショートヘアも、時代に応じて変化。ショートヘア美少女たちには大きく分けて、内田有紀、広末涼子、後藤真希、前田敦子、平手友梨奈など、当初からショートヘアだった子の「素材力」を大人が生かしたパターンと、松田聖子やキョンキョンなど、ブレイク後にイメチェンで髪を切ってさらにブレイクした、ショートヘアを「仕掛け」としたパターンの2つがある。

 さらに、近年の傾向としては北川景子のように、成熟した大人が自分らしさを表すための手段として活用。髪を切るという行為やタイミングも自己プロデュースにつなげていくケースが増えている。大人発信のパターンと本人発信のパターンがあり、また、表現方法も様々ではあるが、普遍的なのは、ショートヘアが“自立した女性像”を描いていること。失恋の未練を断ち切るためというのも、一つの自己プロデュースや心機一転の手段ではあったはずだ。

 ショートヘア自体はいまだに新たな立ち位置の明示、低迷・停滞期を転換させる“起爆剤”になりうる重要な自己表現のひとつ。今後も自分のイメージを変えたり、自己アピールしたりするための強力な“武器”として機能していくことだろう。
(文:田幸和歌子)

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