(更新:)
ORICON NEWS
女優にも“30歳の壁”、濡れ場もいとわぬ大人の女性へ…清純派から脱皮の必要性
新垣、戸田、石原…人気女優たちがそろってきわどい演技に挑戦
今期の『獣になれない私たち』でも、何度も相手役の恒星(松田龍平)の自宅に泊まりに行っては“ついに…?”という場面があるものの、のんびりとゲームに興じたり、どちらかが先に寝てしまったりと、“やはり一線は超えないのか”といった展開。ところが先日放送の第9回ではリアリティあるベッドシーンを演じ、「晶(新垣の役名)、てか、ついにガッキーが…!」とSNSでも大反響を呼んだのである。
戸田恵梨香(30歳)もかねてから個性的な役柄で、自分をしっかり持っている“強い女”的なポジションの役が多い。深夜ドラマ『書店員ミチルの身の上話』(NHK総合)ではそういった場面もあったが、最近のプライム帯では“色気”にはほぼ無縁といった印象が強かった。ただ今期の『大恋愛』は、産婦人科医という今まで通りのハイレベルな職業に就きながら、若年性アルツハイマーを患うという重めの内容。だが、初回からムロツヨシを導いてのベッドシーン、物語後半には妊活とおぼしきイチャイチャ描写があったりと、今までの戸田らしからぬ役柄を演じながらも、その悲愛ぶりで多くの視聴者の涙を誘っている。
そして、同世代の女優の中では“色気”をウリにしてきた感もある石原さとみ(31歳)だが、意外にも直球なベッドシーンは少なく、“何となくソレっぽい”印象を与えるイメージシーンがあったくらい。しかし前クールの『高嶺の花』(日本テレビ系)では、童貞設定の直人(峯田和伸)をベッドに押し倒すと、「あなたの最初で最後の女になる。もしも(自分を)裏切ったら…ちょん切るから」とまで言い放ち、かなり奔放な女性を演じて見せたのだ。
上戸や深田も30歳前後に“脱皮”、既存のイメージを破る
深田恭子(36歳)は、映画『ヤッターマン』(2009年)でセクシー衣装のドロンジョ役もあったが、あくまでキャラの延長線上。本格的にベッドシーンに挑戦したのは『セカンド・ラブ』(テレビ朝日系)であり、2015年=32歳のとき。深田は本作をきっかけに“お嬢様”“不思議系”イメージを払拭し、役の幅を広げながら30代にして水着写真集にも立て続けに挑戦、そのどれもが大ヒットするという快挙を成し遂げた。それまでの「深田=ぶりっ子」のイメージから、「深キョン、30半ばなのにカワイイ」と同性からの人気を獲得するまでに至ったのである。
ほかにも、長澤まさみ(31歳)は2017年の舞台『キャバレー』で、胸元を露わにした大胆衣装で歌姫役を熱演。やはり、30歳前後でこのような転換が話題になる女優たちは多いようである。
色気演技とほぼ無縁の綾瀬、北川は結婚の影響も?
また、北川景子(32歳)にも意外とお色気場面は見られない。現在放映中の映画『スマホを落としただけなのに』では、ベッドに腰掛ける写真が公開されてはいるが、とくにテレビでそういった場面は見られない。29歳で結婚した北川は同世代女優の中では“早婚”とも言え、そのあたりの影響も考えられる。
30歳を超えて求められる“幅”、女優としての価値を問われる今後
もちろん色気だけが演技力の指標ではないが、ある意味でわかりやすい挑戦であり、覚悟を見せるイニシエーションともいえる。これからの役柄がお色気路線になるわけではないだろうが、今回リアリティのある女性を演じたことは、彼女たちにとっても一つの転機になったのではないだろうか。女優としての価値を問われる今後。人気女優ならではの30歳の壁を乗り越え、どんな進化を見せてくれるか楽しみだ。