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手洗いに電子印…新型コロナの影響で注目のシヤチハタ、薄れるハンコ文化も「自己否定」で時流にフィット
「小回りが利くことが強み」、変化し続ける老舗企業
もともとはBtoBのビジネス向け商材が多かったのですが、少しずつ考え方も変わり、生活・育児関連の商品も増えました。商品企画担当者は、他部署にヒアリングをしたり、時代の流れを考えたりと、色々なところにアンテナを伸ばしています。商品企画、開発、営業など各部署の意見を吸い上げる会議も活発に行われていますね。またOpini(オピニ)シリーズという女性の働きやすさを演出する商品群に関しては、女性だけのチームもあります。このような体制は弊社に限ったことではないと思いますが、意見が言いにくい会社ではないと思います。
――なるほど。
私どもは大きな会社ではないのですが、その代わりに小回りが利くというか、軽やかに動くことができるのが一つの強みではあるかなと。平素から、時代の流れに取り残されないように、なるべく時代にフィットしていくようにと言われています。もちろん、成功せずに埋没した商品もたくさんありますが、それはどこの会社さんも一緒ですよね。
――変わり続けるシヤチハタですが、今後の展開は?
「便利 正しさ 安心 安全」というキーワードを企業理念として、世界に広げていきたいと考えています。私たちが持っている技術を使って新しい商品開発をしていくとともに、つねにお客さまの声に耳を傾けていきたいと思います。
PICK UP!! 『マツコの知らない世界』でも紹介された『おむつポン』って?
もともと、新入学や新入園用として『おなまえスタンプ』や『おなまえマーカー』を開発・発売してきた中で、保護者が乳幼児を保育所に預ける際に、おむつに名前を書いて持参するという点に着目しました。「1 日に5〜10 枚も油性マーカーで手書きするのが大変」「表面に凸凹がある上、毛羽立ってしまい書きにくい」「市販のスタンプでは文字が小さすぎる」などの声を受けて、おむつ専用の新商品を開発したんです。水ににじまず乾きの速い油性インキを採用しているんですが、凹凸面にもきれいに捺せる書体にするには苦労もありましたね。
――番組放映後にはどんな反応が?
商品に対するお問い合わせや注文も増えて、反響はとても大きいですね。購入した方からは、「文字のサイズがおむつにピッタリで感動」「にじまず、かすれにくいのが良い」「交換用インキセットがあるので長く使える」などの声をいただいています!