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“山手線”全駅再現も…SNSでバズる『プラレール』に魂をかけた男の全力

 タカラトミーの鉄道模型『プラレール』が、今年誕生から60周年を迎える。特に男性なら一度は遊んだことのある定番のおもちゃだが、その魅力を独自の方法で拡散している人がいる。プラレールの専門サイト『プラレールの宿』を運営し、山手線全駅を再現した写真がTwitterで話題になっている“プラレーラー”こと松岡純正さん(@plarail_bot)だ。現在東京から鹿児島中央駅までを再現するプロジェクト「新幹線全駅再現(西編)」にも取り組んでいるという松岡さんに、活動を始めたきっかけや今後の展望などを聞いた。

「1年間ガチでやったら食っていけるかも?」海外の成功例を参考に

――大学卒業後、4回の転職を経験し脱サラ。大学時代から続けていたYouTubeを2014年から本業化し、現在はイベンター兼YouTuberとして活動している松岡さん。プラレールを使ったコンテンツをSNSで配信しようと思った理由は?

松岡さん会社をクビになったとき、「人と同じようなことをしてうまくいかないなら、別のことをしよう。プラレールを1年間ガチでやれば、もしかしたら食っていけるのでは?」と思ったんです。SNSで配信し始めたのは、当時は情報を無料で提供する人が少なかったから。プラレールは最初から食いつきが良かったので、これにしました。SNSで知名度を得て仕事が増えたという話は、海外ではザラにありましたし、日本でも同じような例があったので、それらを参考にしました。

――プラレールに絞ったのは、おもちゃ系の配信をいくつか試した中で…だったんですか。

松岡さんおもちゃはプラレールのみです。それ以前に配信したのは、音楽(弾いてみた系)、ゲーム、猫の動画……とまとまりがない感じでした。サラリーマン時代からSNSはいろいろ試していましたが、結果、プラレールの反応がよかったので、その一点集中にしただけです。

――松岡さん自身、もともと電車やプラレールは好きでしたか?

松岡さん電車は、好きか嫌いかでいえば好きだと思います。ただ、たくさん列車に乗っているわけでも、頭に路線図や時刻表が入っているわけではないので、知らないことはまだまだ多いです。今も「ジョルダン」や「ナビタイム」などをよく利用します。プラレールは物心ついた頃(3〜4歳)から遊んでいました。積み木やレゴやパズルと一緒に遊んでいたと思います。

――YouTubeで組み立て方のレクチャー動画なども配信されていますが、ユーザーから一番反響があるのはどんなコンテンツですか?

松岡さんレイアウト解説動画やプラレール改造動画などは、プラレールファンの方に人気です。駅の再現系は、ファンの方以外にも人気があります。駅や土地の歴史から入っていき、プラレールで駅やその周りを再現して完成。そして走行動画を流す、という流れになっています。

ユーザーの反響を常に見て、コンテンツを拡充

 松岡さんのHP『プラレールの宿』を見ると、プラレールを軸として「改造プラレール」「再現した駅」「修理の仕方」など、細かくコンテンツ分けがされている。SNSで投稿していく中でユーザーの声や反応などを見た結果、現在の形になったそうで、「今後も少しずつアップデートを重ねていくと思います」と話している。

――松岡さんの中で、思い入れのあるプラレールのパーツは?

松岡さん複線渡りポイントレールと複線幅広ポイントレールです。こちらが発売されなかったら、駅の再現という分野も生まれませんでしたね。当時としてはかなり画期的なパーツでした。

――「きかんしゃトーマス」のナップフォード駅に至るまで、全駅再現シリーズは圧巻です。まだ再現したことのない線・駅で、今後やってみたいものはありますか。

松岡さん日本一の駅数を誇る近鉄(285駅)、それに続く難読漢字の駅名が多い名鉄(275駅)ですかね。非常に面倒だと思いますが、面白そうな企画になると思います。

実際の声を拾える「プラフェス」、オフ会から“コミュニティ・居場所”に変化

 松岡さんは活動の軸の一つとして、全国でプラレールの参加型展示会「プラフェス」を2016年から開催している。自身の住むさいたま市を拠点とし、東京、神奈川、新潟、三重、愛知などで、これまでに36回開催している。6月30日には静岡で初開催の予定だ。

――「プラフェス」を始められたきっかけは?

松岡さんSNSの活動を通して「会ってみたい」と言ってくれる人が増えてきたので、オフ会がてら開催したのが始まりです。

――「プラフェス」を始められた当初から、現在まで何か変化はありましたか?

松岡さん始めた当初は、盗難や盗撮、ケンカなどもあってとても大変でしたが、今はだいぶ平和になりました。オフ会的な感じから、ひとつのコミュニティというか、居場所に変化してきた感じがします。少しずつですが、小さいお子さんを連れた方も増えてきております。

――プラフェスに来場された方の感想などを、いつくかお聞かせください。

松岡さんお子さんたちはとても楽しいと言ってくれます。名古屋、大阪、富山、さらには函館や宮崎など遠方から来られるお客様も多く、「すごく楽しみにしておりました」という声もいただいています。また大人の方が「参考になりました」「勉強になりました」と言ってくれることも少なからずあります。

プラレールは「レールの規格が変わらないこと」が最大の魅力

 もともと電車やプラレールのマニアだったわけではなく、「好きという以上に、需要があって伸びると思ったから」との理由で、プラレールを題材に選んだ松岡さん。多くのユーザーのニーズに応えるための分析力は高く、たとえば駅を再現する際には、実際に現地に足を運んで“電車の止まる位置”まで正確に分析したり、駅の歴史や地名の由来まで学ぶという力の入れようだ。

――60周年を迎えるプラレールですが、松岡さんが考えるプラレールの魅力とは?

松岡さんレールの規格が一切変わらないことですね。昭和に発売されていたものと今発売しているものを一緒につなげて遊べるのは、素晴らしいと思います。

――今後プラレールを通してやってみたいことや夢を教えてください。

松岡さん自分は夢ややりたいことを持たないようしています。夢ややりたいことをやろうとすると利益を度外視したり、生活を大きく踏み外したりするので、なるべく「できること」で「他人が評価してもらえること」を優先させています。そうは言っても、プラレールで「おもちゃ」「電車」という概念を超えた“何か”をやりたい、というのは頭のどこかに留めています。

 今では、レイアウトを組み立てる前に、手書きの配線図を書き、それをもとに駅が何個必要でどうやて作るかまで考えてしまう松岡さん。何をしたら電車好きが喜ぶか、SNSでバズるかを考え、それを形にする。遊び方を規定しない、自由度の高いプラレールだからできる、年代を越えた究極の楽しみ方なのかもしれない。6月21日には、新幹線で東京駅から鹿児島中央駅までの西側を全駅再現予定とのこと、完成が楽しみだ。
INFORMATION
イベント情報
『新幹線全駅再現(西編)』
会場:さいたま市プラザノース(埼玉県さいたま市北区宮原町1丁目852番地1)
開催期間:2019年6月21日(金)〜6月23日(日)
時間:10:00〜16:00
入場料:1000円(未就学児無料)

『プラフェス』
会場:クリエート浜松1階創造活動室(静岡県浜松市中区早馬町2番地の1)
開催期間:2019年6月30日(日)
時間:10:00〜16:00
入場料:1000円(未就学児無料)

Twitter @plarail_bot
ホームページ 『プラレールの宿

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