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中条あやみインタビュー『初めて意識した“食らいつくこと” 至らなさを痛感して流した涙』
高校時代はこう見えてけっこうはじけていました(笑)
中条あやみ以前からダンスには苦手意識があったので、お話をいただいたときは「自分がチアダンスを踊れるのかな?」という疑問や不安を抱きました。でも、チームのメンバーを演じるみんなもスタートは同じなので、一緒にゼロから練習すれば大丈夫だと思うことにしたんです。ところが、いざダンス練習を始めたら想像以上に難しくて驚きました。
中条あやみ最初、バク転のようなアクロバットをやるんだと覚悟していたんです。そうしたら、それはチアリーディングでした(笑)。ジャズ、ヒップホップ、ポンダンス、ラインダンスという4つのダンスを組み合わせて踊るのがチアダンスだと練習のときに知って、逆に安心しました。ただ、種類が多いぶん覚えることが多くて大変でした。
――今までの中条さんの役のイメージはどちらかというと清楚で大人しいタイプだったので今作のダンス姿はすごく新鮮でした。
中条あやみ確かに彩乃のような活発な女の子の役はあまり経験がなかったので新鮮でした。普段の私は、最初は人見知りして大人しいのですが、慣れてくるとなんでも話しますし、高校時代はこう見えてけっこうはじけていたんですよ(笑)。体を動かすことも好きなので、わりと彩乃に近いタイプじゃないかなと自分では思っています。
――彩乃に共感できる部分はありましたか?
中条あやみ彩乃は真面目すぎて自分で自分を追い込んでしまいますが、私も考えすぎる面があるのでそのあたりがすごく共感できました。でも、彩乃のようにダンスも勉強もどちらも得意だったり、リーダー気質を持っているタイプではないので、そういう意味での役作りは難しかったです。
ここまで真剣に自分自身について考えたのは初めて
中条あやみ実際にはそんなに踊れない私が、どう演じたらリーダーっぽく見えるのだろうかと悩みました。試行錯誤のなかで、チアダンスのシーンでは誰よりも声をしっかり出して、みんなの中心に立つだけでもリーダーっぽくなれるんじゃないかなと気づいたんです。撮影の合間に誰かがダンスについて話していたらなるべく他の人にも声をかけて輪を作ったり、本物のリーダーのように動けばみんながついてきてくれると思ったんです。みんなも私の気持ちを察知して、ついてきているような雰囲気を出してくださいました。
――撮影以外でもリーダーを意識して現場に立つようにされていたんですね。
中条あやみ最初はそこまで意識していなかったのですが、あるとき監督から「そろそろ彩乃にならないと急にやってもなれないよ」と言われたんです。自分の至らなさを痛感して泣いてしまったのですが、そこからリーダーであることを常に意識しながら現場に立つようになりました。
中条あやみ役と向き合うのと同時に自分自身とも向き合わなければいけないことも多くて、ここまで真剣に自分自身やお芝居について考えたのは初めてでした。だからこそ悔しい思いもしましたし、そのぶん楽しい現場でもありました。いろいろなことに気づくことができ、また宝物の作品がひとつ増えました。
――今作には同世代の女優さんがたくさん出演していますが、現場の雰囲気はいかがでしたか?
中条あやみみんなの“食らいつこう”という気持ちを肌で感じました。とくに(広瀬)すずちゃんは年下なのにすごいエネルギーを持っていて、私も追いつかなきゃと必死になれて。“食らいつくこと”を初めて意識しましたし、自分の長所や欠点についても考えさせられた現場でした。