日テレ・土屋敏男Pが語るステージの未来「SNS時代は“自分が出る”を観るライブに」
高精細3Dスキャナー撮影から5分でアバター生成
ステージ上とスクリーン、またはスマホに現れた2人のが〜まるちょばが、リアルとデジタルをクロスオーバーするさまざまな掛け合いを見せて、観客を驚かせる。そのノンバーバルのパフォーマンスと同時に、スクリーンに映し出された世界地図には、スキャンされた観客の出身国と人数が表示されていき、世界各国の人々と一緒にステージを楽しんでいることを実感させる。
前半がAR、後半がVR。未知の体験を提供する
ラストは日本の四季折々の風景をバックに踊りながら、観客同士が手をつなぎあって地球を周る。そしてすべてのダンスが終わると、全員で歓喜のハイタッチやハグ。スクリーン上の3Dアバターたちのそんな交流が、リアルの客席にも起こることを狙った、タイトルどおりのメッセージが込められたステージになる。また、本公演中はすべて撮影OK。さらに、自身のアバターがダウンロードできるサービスもある。演目中は、誰もが写真、動画で自身の華麗なパフォーマンスを撮影していたが、すぐにSNSで拡散されることは間違いないだろう。
インバウンド向け“国境なき”最先端エンタテインメント
本ステージは、テクノロジーによって世界中の観客が一緒になって楽しめるエンタテインメントの1つの形を示した。この先、これがさまざまな形で応用され、よりシーンを活性化させていくことが期待される。
「今までは作ることで精一杯でしたが、これからこのシステムを持って国内外ツアーも考えていきたい。会場の観客みんなで一糸乱れぬダンスを踊り、一体感を得る。これまでに体験したことのないおもしろさを感じてもらえること、いろいろな国の人たちによろこんでもらえる体験を提供できることにワクワクします。まずはダンスですが、これからは演劇も生まれてくるかもしれない。いろいろなショーの可能性があります」
家族や仲間同士のコミュニケーションがSNS時代のエンタテインメントの1つの重要な要素になっているが、それに加えて、劇場という空間をともにした見知らぬ人たちともつながっていく。テクノロジーによって共感、共有を目に見える形にした新たなステージのこの先に注目していきたい。
文:武井保之(編集部)
『NO BORDER』
世界最先端であり世界初の超新感覚エンタテインメント!
ステージMCはが〜まるちょば。リードダンサーは“千手観音かずこ”こと森三中黒沢かずこ。パナソニック製の最新3Dスキャナを使って、3Dアバターとなった観客がステージへ。“観る”だけではなく、“出演する”ことで、未体験空間を創り出す。
日程:2019年7月7日(火)〜 9月16日(月・祝)
会場:COOL JAPAN PARK OSAKA SSホール
(大阪府大阪市中央区大阪城3-6)
公式サイト:https://noborder-earth.com(外部サイト)