【Creators Search】あいみょんやいきものがかりをヒットへ導く田中ユウスケの絶妙なポップセンス
2005年にagehaspringsに加入した田中氏は、YUKI の「JOY」、AKB48の「ヘビーローテーション」、中島美嘉の「流れ星」、ポルノグラフィティの「THE DAY」など、数多くの楽曲を手がけるヒットメーカー。
幅広いアーティストの作品に関わっているが、なかでも特筆すべきは、いきものがかり(「プラネタリウム」「じょいふる」など)、あいみょん(「マリーゴールド」「君はロックを聴かない」など)の編曲、サウンドプロデュースだ。歌詞、メロディーを丁寧に際立たせながら、エレクトロ、EDMなどの新しいサウンドのエッセンスをさりげなく加えることで、現代的なポップスにアップデートさせる田中氏のセンスは、王道のJ-POPを受け継ぐいきものがかり、1970年代から1980年代のフォーク、ロックをルーツに持つあいみょんの楽曲の魅力をしっかりと引き出している。アーティストの個性を消さず、幅広い層のリスナーの耳に止まる楽曲に仕上げる田中氏のアレンジメントは今後も多くの場面で求められそうだ。
また、2011年に設立されたインディレーベル「coconoe records」にプロデューサーとして参加し、パスピエらをはじめとする新しい才能の発掘に貢献。さらに映画『鍵泥棒のメソッド』、映画『アップルシード アルファ』の音楽プロデュースに関わるなど多方面で活躍している。
(文/森朋之)