【Creators Search】音楽クリエイター・大西省吾、関ジャニ∞作品で注目のエッジの効いた楽曲センス
「crystal」はネオソウル、ファンクのテイストを取り入れたナンバー。心地よいダンスグルーブとシックな手触りのメロディー、そして、“躓いても、しっかり前を見て進んでいこう”というメッセージを込めた歌詞がひとつになったこの曲は、30代半ばになったメンバーの大人っぽい表情をしっかりと引き出している。バンドとしての成熟ぶりを反映させたサウンドも印象的だ。
大学在学中に結成したバンド・Sleepin’JohnnyFish(スリーピング・ジョニーフィッシュ)のメンバー(全楽曲の作詞作曲を担当)として2002年にメジャーデビュー。2006年の活動休止後、クリエイターとしてのキャリアを本格的にスタートさせた。2014年には玉井健二氏、蔦谷好位置氏、田中ユウスケ氏らが所属するagehasprings に加入。flumpool、Aimer、シシド・カフカ、関ジャニ∞、水樹奈々、fumikaといったアーティストの作品のアレンジを手がける。その一方で、楽曲提供も行うなど作家としてのセンスを発揮。
また、ギタリストとして数多くのアーティストのサポート、バンドマスターとしても活躍。映画、テレビドラマ、アニメ作品の音楽にも携わるなど、さまざまなジャンルで活動している。彼が得意とするのは、ギターを中心としたバンドサウンドの楽曲。そらる「銀の祈誓」(編曲)など、エッジの効いたギターサウンドとドラマティックなボーカルを共存させるセンスはまさに彼の真骨頂と言えるだろう。
(文/森朋之)
※Creators Search:エンタテインメントビジネス雑誌『コンフィデンス』が、作詞・作曲・編曲など制作に携わったクリエイターにフォーカスし、前週ランキングより注目作品を紹介する連載