【Creators Search】DA PUMP、再ブレイクの裏にKAZの編曲 特性と時代を的確に捉えたアレンジ力

  • ふわふわ「Viva!! Lucky4 ☆」

    ふわふわ「Viva!! Lucky4 ☆」

  • DA PUMP「桜」

    DA PUMP「桜」

 3/25付週間シングルランキングで、ふわふわ「Viva!! Lucky4 ☆」(7位)、DA PUMP「桜」(12位)の編曲を担当しているKAZ。“小松一也”名義で2000年から作曲家、編曲家として活動をスタートし、ハジ→、九州男、フェアリーズ、中ノ森BAND、田村ゆかりなど、幅広いジャンルのアーティストの作品に参加。HIP HOP、R&B、トランス、レゲエなどの要素を取り入れた作風で評価を獲得した。最近では、DA PUMPの「U.S.A.」のアレンジが話題となった。

 多くのアーティストを手がけてきたKAZだが、特にw-inds.との関わりは深く、「Love is the greatest thing」(2007年/『第49回日本レコード大賞』金賞受賞(編曲))、「Rain is fallin’」(2009年/『第51回日本レコード大賞』優秀作品賞受賞(編曲))など数多くの楽曲を手がけている。

 順調にキャリアを重ねてきたKAZの名前が大きくクローズアップされたのは、昨年、国民的ヒットを記録したDA PUMP「U.S.A.」のアレンジを担当したのがきっかけ。ご存知のように、同曲は1990年代のユーロビートのカバーだが、当時のきらびやかな雰囲気を残しつつ、現代的なエレクトロのテイスト、ハードロック調のギターなどを加えることによって、“ダサかっこいい”と称されるアレンジを実現。「U.S.A.」のヒット及びDA PUMPの再ブレイクに、KAZのアレンジャーとしての手腕が大いに関わったことは言うまでもない。

 そのセンスは、「Viva!! Lucky4☆」と「桜」でもしっかりと発揮されている。まず「Viva!! Lucky4☆」は、「U.S.A.」と同様、“現代版のユーロビート”と呼ぶべき仕上がり。ノリやすい4つ打ちのビート、キャッチ―なシンセ音などによって、ミラーボールが似合うキラキラした世界観を描き、“ふわふわ”の新たな魅力を引き出している。DA PUMPの「桜」も、ユーロビートを下敷きにしながら、「if...」を想起させるアレンジメント、和の要素を感じさせる音の装飾を施し、懐かしくも新しい桜ソングとして提示。アーティストの状況を踏まえたうえで、的確なサウンドを提案できるクリエイターだ。

(文/森朋之)

提供元: コンフィデンス

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