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タイ移住した“エヴァ芸人”夫婦、移住の決め手は“育児のしやすさ” 円安直撃するタイの育児事情は?
屋台でもQR決済ができるほど、キャッシュレス化が進んでいる
タイで初めて入院したという、パッタイ早希(画像提供@sakura_inagaki_saki)
りおなり キャッシュレス化がすごく進んでいることです。例えば、ローカルな小さい屋台でも、QR決済ができます。しかもバンコクの銀行はQR決済に対応しているので、銀行のアプリでQRコードを読み込めば、そのまま銀行口座から引き落とされて、手数料もかかりません。外出時には現金もいちおうは持ち歩いてはいますけど、ほとんど触りません。
――早希さんは今年6月、深夜にじんましんと息苦しさで救急車で搬送され、1日入院されました。病院はいかがでしたか?
パッタイ早希 バンコクの日本人街にある大きな病院で、深夜でも日本語の通訳さんがいてくださったので、コミュニケーションにはまったく困らず、細かいニュアンスまで伝えることもできて本当に安心でした。しかも、病院は日本の医療施設と遜色ないくらいすごくキレイで、もちろん、その分高くはなってしまいますけど、万が一の子どもの病気のことを考えても、こういう病院があるのは安心だと実感しました。
――医療費はどのくらいかかったのですか?
りおなり 保険に入っていなければ、救急車代から診察代、薬代、入院代等経費すべて込みで3万7000バーツ(約16万円)ぐらいかかってしまうところでした。タイは日本とは違い、国民健康保険に加入する義務がないので、皆さん会社の社会保険か、自分で民間の保険に入るか、保険に入らず、病気になったら自費で払うかになります。ただ、タイは、日本では病院でしか処方できないような効果の強い薬が薬局で買えて、しかも安いんです。なので、多少の風邪とかは薬局のお薬で効くし済むのはいいところだと思います。薬剤師さんも日本人街には日本語が話せる人がいますので。
――治安についてはいかがですか?
りおなり 僕らが住んでいるバンコクの日本人街は治安が悪いと思ったことはないです。もちろん、安全な場所や危ない場所があるのは、世界共通です。日本と同じように、多少の緊張感を常に持っていることは大事だと思います。
「なんとかなる」で生きていける、失敗を恐れずに行動に移してほしい
画像提供@sakura_inagaki_saki
りおなり 基本、日本企業の駐在さんが多いんですけど、現地サイトで現地採用の求人を見つけてタイに移住されてきている方もたくさんいます。日本で犬のトリマーをやっていた方が、タイの求人募集を見て移住してきたという話も聞きました。
――お2人は、とりあえず1年暮らしてみようでスタートしたタイ生活ですが、今後のプランは?
りおなり 将来的にはタイと日本の2拠点生活ができたら理想だなって思います。どちらの良さも感じているので、基本はタイで、行きたい時に日本に行けるというようにフランクに行き来できたらいいなと。ただ、円安がこのまま続くと生活費を圧迫してくるのが懸念材料なんですけどね(苦笑)。
――最後に、タイに住みたいと考える人へアドバイスをお願いします。
りおなり 大好きな言葉の中に、「マイペンライ」というタイの言葉があって、「なんとかなる(大丈夫)」という意味なんです。タイは日本に比べると、衛生面も、生活のルールもゆるいし、そういうことを気にする人はすごく疲れてしまうと思います。だけど「マイペンライ」の精神で、自分の中のハードルを高くしないでいられる人であれば、すごく楽しめる国だと思います。
パッタイ早希 とりあえず住みたいと思ったら、失敗を恐れずに、行動に移してほしいですね。いつ何が起こるか、いつまで健康を維持できるかもわからないですから、「行けるときに行く」ことが本当に大事だと思います。失敗しても、経験として刻まれるのですから。気持ちがあったら、ぜひチャレンジしてほしいですね。
(文:河上いつ子)