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「でっ、でかい…」圧倒的威圧感のサイコガンダムに1万いいね「特撮的なアナログにしか出せない空気感を表現」

 ガンプラをはじめ、さまざまなキャラクターのフィギュアなどを使った「オモ写」(=おもちゃの写真の略)をSNSで発表しているいっとぅん(@ooYOSHIYUKIoo)。その近作「ホンコン・シティ」は、サイコガンダムの圧倒的な迫力を見事に表現し、1万を超えるいいねを集めた。タイトルから、『機動戦士Zガンダム』のワンシーンを彷彿(ほうふつ)とさせるが、本作はどのような発想から生まれたのだろうか? 同氏に話を聞いた。

とにかく「巨大なものが好き」、ドラマティックな機体・サイコガンダムへの思い

――ガンプラを使ったオモ写「ホンコン・シティ」がSNSでバズリました。反響をどのように受け止めていらっしゃいますか?
いっとぅんまさかこんなに反響をいただけるとは思っていませんでした。自分は流行に関係なく、ただ好きなものを好きなように遊んでいるだけですので、正直驚いています(笑)。皆さん、写真を細かいところまでよく見ていて、いただいたリプライにはどれも感激しています。

――タイトルからも『機動戦士Zガンダム』のワンシーンと想像できるのですが、そもそもなぜ本作を制作しようと思ったのですか?
いっとぅんたまたま再販されているサイコガンダムが手に入ったから…、というのが正直なところです(笑)。元々量産機が好きで、あまりワンオフ機やガンダムタイプのプラモデルは作らなかったので、いい刺激になりとても楽しかったです。一応「ホンコン・シティ」というタイトルを付けていますが、見た人がそのシチュエーションを好きに解釈していただけたらと思っています。

――ご自身は、サイコガンダムには何か特別な思い入れが?
いっとぅん巨大なものがとにかく好きで、40メートルクラスのモビルアーマー(MA)というだけでもドストライクです。アニメでも悲劇的な描かれ方をしていますし、ドラマティックな機体であることも好きな理由のひとつですね。

――確かに、巨大感、威圧感がすごいですね。
いっとぅんサイコガンダムの大きさをいかに感じてもらえるかを意識して撮影しました。足下に車や信号機を配置して、サイズ感を身近に感じてもらえるようなシチュエーションを演出できたかと思います。

――手前のガンダムMk-II、後ろのリック・ディアスもいい味出しています。
いっとぅんありがとうございます。実は、元々ぼかす予定だったガンダムMk-IIとリック・ディアスもしっかりウェザリングしています。ここはこだわったところですね。

――ちなみに、風景の小道具などはどうやって調達しているのですか?
いっとぅんキットを含め、調達は殆どが地元(羽生市)のイオンモールのホビーゾーンさんで購入していますね。プラモ作りに本腰を入れ始めたのが最近なのですが、店員さんもプラモが大好きな方が多く、必要な道具類の取り寄せなんかもしていただいています。ありがたいことに私のガンプラ作品も店頭に展示していただいたり。それもモチベーションのひとつになっています。

ガンダムのオモ写では「大きさや質量を再現したい」

――本作だけでなく数多く「オモ写」を発表されていますが、そのモチーフ、シチュエーションは、どのようにして考えられていますか?
いっとぅん「オモ写」を全般に言えるのは、映画やアニメからイメージをもらう事が多いですが、一番多いのは被写体を手で触っている時でしょうか。この角度がかっこいいからとか、このフィギュアやプラモデルのこの部分を見せたい!という事がアイデアの元になっていると思います。ですが実際はとくに何も考えず、撮影現場でのフィーリングでなんとなくやっていることが多いです。

――そのなかで、ガンプラを使った作品を撮るときに意識していることはどんなこと?
いっとぅんガンダムの作品を制作している動機として、「大きさや質量を再現したい」というのがありますね。サイコガンダムの撮影は近いスケールのものを使っての撮影でしたが、巨大感を演出するために、スケールの違うキットやフィギュアを組み合わせて撮影することもあります。モチーフとしてはもちろんアニメからのイメージの引用はキャッチーなので、シチュエーションとして人目に付きやすいと思っています。あとはそこに自分のカラーをどれだけ出せるかで調整していく感じでしょうか。大きいものが動いていたらどうなるのか、ということはよく考えています。

――本作でも表現された巨大感や迫力、臨場感、リアル感の追求ですね。
いっとぅんそうですね。吹き上がる土煙や巻き上がる埃の表現は、セメントや花火などなるべく本物を使うようにこだわっています。もちろん私も合成は使いますし、最近はデジラマ(=デジタルジオラマ/風景や模型の写真を組み合わせて作るもの)で凄まじいクオリティーの作品がたくさんありますが、特撮的なアナログにしか出せない空気感もあると思っています。それに自然光での撮影を多用しているのですが、コントロール出来ない光と陰の偶然が、いい味になったりして面白いと思っています。

――ご自身が、特にガンプラの「オモ写」で大切にしている信条を教えてください。
いっとぅんとにかく自分が楽しめているかが一番重要だと思います。作品のクオリティーで言えば自分なんてそんなに誇れる程の技量も知識もある訳でもありませんし、かなり手を抜いて作りたいと言うのが正直なところです(笑)。ですが制作中も撮影中も、夢中になってガンプラをいじっている時間はとても楽しいですし、生活の潤いになっていると感じます。

――素晴らしいですね。では最後に、ご自身にとって「ガンプラ」とは?
いっとぅん癒やしを与えてくれるものだと思っています。制作前にどんな作品にしようかと想像したり、それを実現させるためにはどんな方法で仕上げようかと調べたり…好きだからこそ夢中になりますし、もっとうまくなりたいと思えます。そしてその時間にとても癒やされ、さらに仕上げた作品が誰かと共有される喜びを与えてくれるのがガンプラですね。

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