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「これは悪そう…」あっさりやられたグフを極悪に再生、モデラ―がガンプラに見た可能性「もっと戦える!」

 モビルスーツ(MS)の戦闘力は機体によってさまざま。物語に登場しても、その性能を生かしきれないままやられていく機体も多い。モデラーのblackさん(@black57775)は、『機動戦士ガンダム第08MS小隊』の最終決戦直前に登場し、やられたグフ・フライトタイプに対し、「もっと戦える!」という思いを胸にカスタム。いかにも悪く、強そうなグフ・フライトタイプを作り上げ、SNSで賞賛された。本作制作に至った経緯とは?

左手のガトリングシールドは口径を上げ、作り直した力作

――グフ・フライトタイプをカスタムし、より強力で“悪そう”なMSを作り上げました。本作はどのようなアイデア、物語を想像して制作されたんですか?
black『08小隊』で描かれたグフ・フライトタイプは、最終決戦直前に、シロー・アマダのガンダムEz8の前に現れ、あっさりやられていました。ただ、私の中では「もっと戦える!」という印象でした。古参兵や“ゲリラ屋”が搭乗し、なおかつ彼らが独自に自分の戦い方にあわせてチューンしたら…シローにも勝てたかも知れない。そんな想像から作りました。ちなみに使用キットは、『HG 1/144 ガンダムベース限定 グフ・フライトタイプ(21stCENTURY REAL TYPE Ver.)』です。

――古参兵や“ゲリラ屋”が搭乗するとしたら、“極悪”なカスタムしそうですね。本機の一番衣装的なのが、左手に装備したガトリングシールドです。
blackはい。ガトリング自体は最初から装備されているのですが、確か設定では75mm口径。私はさらに口径を上げたくて自作しました。追加パーツはプラ棒やプラパイプ、プラ板を使用して制作しています。砲身部分はキットだと一体になっているので全て作り直しました。

――相当なこだわりが見られますね。
blackありがとうございます。近作では、リベット風ディテールとプラ板を熱して加工するヒートプレスにこだわっているのですが、少し苦労しました。1/144なので大き過ぎるリベットが嫌で0.4mmで統一しています。後はやはり特徴的なガトリングの砲身です。1本づつ単体で作る事でより立体的に見えるようにこだわりました。

ヒロイックな作品への憧れも「自分は派手さよりも渋さ」

――一般のファンからはもちろん、高度なテクニックを持つガンプラモデラーからも賞賛の声が寄せられてますが、制作後の反響をどのように受け止めていますか?
blackたくさんの方にフォローいただき感謝しております、日記感覚で毎日ツイートさせて頂いていますが、その度にいいねやリツイートをいただき、モチベーションに繋がります。完成がちょうどフォロワー1万人を超えた時でしたので、たくさんのお祝いコメントをいただきました。皆様の好意で支えられ、どんなコメントも嬉しいです。

――本作に限らず、blackさんの作品を拝見すると、兵器としてのすごさを求めているように感じました。そしてそこに向けて基本的なことを細かく、丁寧に仕上げているように見えます。ガンプラを制作するうえで一番大切にしていること、信条はどのようなことですか?
black前述の通りですが、残党や古参兵、現地改修など結構泥臭いイメージが好きなので、派手よりは“渋さ”を求めています。原色系の派手な作品は、センスが無いので作れません…。本当はヒロイックでスタイリッシュな作品も作りたかったし、憧れていたのですが私には無理でした。
 多くの方々からありがたいコメントをいただいていますが、技術的にはまだまだだと思っています。なので、毎回「今回はこの技術を練習しよう」とテーマを決めて作業しています。反復練習あるのみですね。あと、ツイートすることで、ガンプラ始めたばかりの方にもどうしたらこうなるかが分かるようにしています。自分も始めたばかりの頃は見よう見まねでしたので、初心者の方のなにか参考になればいいなと思っています。

――素晴らしい心がけですね。では、最後にblackさんにとって「ガンプラ」とは?
blackガンプラとは自分の世界を広げてくれた大切なアイテムです。私自身、ガンプラを本格的に始めて3年ほど。リア友のぢょんさん(@BassMs06r2)の影響で始め、展示会に興味を持ち、凜パパさん(@RikuRuri33)のバンシィを拝見して、お話しさせていただきさらに火がつき、とさしん。さん(@tosashin1028)のイラストのズゴックを立体化するという無謀な挑戦で世界が変わりました。こうした、人との繋がりはもちろん、大人になってこんなにも毎日アイデアを考える楽しさを与えてくれたことに感謝しています。

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