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猫を見つめて22年 猫雑誌が警鐘を鳴らすペットショップ“抱っこ商法”「猫好き自身が負のループに加担してしまう」

ジオラマ食堂の猫たち

ジオラマ食堂の猫たち

“可愛い”を逆手に悪質な動画配信も横行、受け手も「ただの傍観者ではいられない」

――最近では、保護猫を迎える人は増えてきていると感じますか?

 「増えたと思います。まず、“保護猫”という概念ができたことがかなり偉大でした。一般の人も保護猫についてSNSなどで発信できますし、タレントさんたちが声を上げてくれるのもすごく大きいと思います」

――SNSやYouTubeはもちろんプラスになる部分は大きいですが、一方で「野良猫にエサをあげてみた」のような再生数稼ぎのための動画なども問題になりました。

 「発信者が悪いのはもちろんですが、情報の受け手側のモラルや精査、判断の仕方も求められますよね。それはペットショップ問題も同じで、ただの消費者、ただの傍観者ではいられないと私は思います」

――世の中としては、少しずつ変わってきてはいると感じますか?

 「平成の30年間で、殺処分数はかなり減ってきています。動物愛護法の改正で安易に殺処分できない仕組みもできたし、メディアでもそれを伝えるようになってきた。まだまだ道のりは長いですが、ここからは1人1人の意識がとても重要になってくると思います」

――読者の方々の意識の変化も感じますか?

 「そうですね。ただ、『動物愛護に興味はあるけれど、何をすればいいのかわからない』、『自分には何もできないのではないか』といった声も多いんです。みなさん、どこかハードルが高く感じてしまっているようですが、小さなことから始めるボランティア活動や、SNSで記事をシェアするだけでもいいと思います。猫と暮らそうと思ったら、保健所や保護施設を訪れてみるというのもその一つです。知らない、わからないという状態から、次の段階へステップアップしていけるような、そんな発信ができたらと考えています」

――猫にとって人にとって、どんな未来が理想だと考えますか?

 「個人的な考えではありますが、もっと猫に寛容な世の中になってほしいと思います。例えば、トルコのイスタンブールは猫にものすごくやさしい街で、外猫もたくさんいるのですが、お世話をするための小屋がたくさんあったり、外猫のための医療ケア体制が充実していたりして、猫と人が共生する社会がとても成熟しています。猫が外で暮らしていることが一概に悪いのではなくて、それは人間社会のありように左右されるものかなと感じています」
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