• ORICON MUSIC(オリコンミュージック)
  • ドラマ&映画(by オリコンニュース)
  • アニメ&ゲーム(by オリコンニュース)
  • eltha(エルザ by オリコンニュース)
  • ホーム
  • ライフ
  • うさぎが観光客に翻弄されている? 野生で500羽以上生息する「うさぎの島」に写真家が警鐘
ORICON NEWS

うさぎが観光客に翻弄されている? 野生で500羽以上生息する「うさぎの島」に写真家が警鐘

観光地になり生態系が変化した“うさぎ島” 「人間が干渉しすぎるべきではない」

――数多くの野生のうさぎが生息している大久野島の魅力を教えてください。

大久野島はうさぎさんとふれあえる島として有名になりました。「ふれあい」だけでしたら動物園などでも出来ますが、生態を観察しながら見守れる場所は貴重で、私たちは他には知りません。静かに見守れば、アナウサギの自然の営みが間近で観察できる、日本のみならず世界でもまれな、魅力的な場所だと思います。また、それだけではなく綺麗な景色や自然も大久野島の魅力の一つです。

――大久野島では、人間とうさぎたちは共存関係にあるのでしょうか。

共存という言い方よりもどちらかというと、うさぎさんが人に翻弄されているというべきなのかもしれません。近年、観光客が増えたことで、天敵に狙われにくくなったり、たくさんのエサをもらい栄養状態が良くなり一度に出産する仔うさぎの数が増えたりしたことで、結果的にうさぎさんの数が増えすぎてしまいました。しかし、ここ数年では、うさぎが食べきれずに余って放置されたエサでカラスやネズミなどの天敵が増えてしまい、うさぎさんの数が減るという状況に陥っていました。今回のように、コロナ禍で人が行かなくなったことにも影響を受けていることは確かです。ですがうさぎさんたちは人の行動に文句も言わず、恨むこともなく、健気に暮らしています。人間側は、もっとうさぎさんたちのためにはどうしたらいいのかを考えるべきだと感じています。

――うさぎと接する際の注意点はありますか?

「過度に干渉しないこと」です。もちろん、人が原因でうさぎさんに危害がおよぶことに対しては、対策をしなくてはならないのですが、自然の生活を送る上での出来事に対しては、私たち人間が干渉しすぎるべきではないと考えています。皆様にお伝えしたい注意点としては、うさぎさんは身体が「飛び跳ねることが出来るように」出来ているため、骨が細くすぐに骨折をしてしまいます。むやみに抱っこをしたり、不注意で踏んでしまわないように気を付けてもらえたらと思います。また、過度の「餌やり」が、うさぎさんたちの本能を失わせることにもつながりますので、適度な距離感が必要だと考えています。

あなたにおすすめの記事

 を検索