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デビュー10年の寺田心、天才子役が“いい子”から脱皮? 成長という「壁」乗り越えるために必要なこと

寺田心

CMで見せた“いい子ではない”顔、「ちょっと崩した感じもどんどんやりたい」

 目まぐるしい成長のなかでも、俳優業は寺田にとって特別なもの。「いつも撮影が終わると、『もうちょっとお芝居したかったな』と思うようになってきました」と年々意欲が増しているそうだ。「昔はいただいた役を一生懸命演じるだけだったのですが、いまは『こういう風に演じてみたい』とか『こんな役もやってみたい』と、自分から思うようになってきています」と、自身でも変化を感じていると言う。

 「どんな役でも、なんでもやりたい」と芝居に対して貪欲になってきているという寺田。その言葉通り、現在オンエア中の『ブックオフ』のCMでは、ちょっと小憎たらしいようなあざと可愛さ全開のキャラクターを好演。『ソフトバンク』のCMでは、リーゼントのヤンキー学生に扮するなど、新たな一面を見せている。これまで、優等生、いい子のイメージがあっただけに、その変化に感じるところがあるかと思えば、「すごく楽しいんです」と満面の笑顔。「ああいった、ちょっと崩したような感じもどんどんやれたらいいなと思います」と意欲を見せた。

 なぜ、彼はそこまで演じることに魅了されていったのだろうか。本人は「純粋に作品を重ねるたびに、演技って面白いなって思うようになってきました」と徐々に芝居の魅力に引き込まれていったというが、そのなかでも、冨士眞奈美と共にダブル主演を務めた映画『ばあばは、だいじょうぶ』の影響は大きかった。撮影現場で「もっともっと演技がしたい」と強く感じたという寺田は、同作で『ミラノ国際映画祭2018』外国映画部門・最優秀主演男優賞を受賞している。

貪欲に突き進む俳優道、目指すはハリウッド

 『ばあばは、だいじょうぶ』に続き、寺田が主演で臨んだ映画『妖怪大戦争 ガーディアンズ』は、名匠・三池崇史監督作品。1968年に黒田義之監督で公開された『妖怪大戦争』を、2005年にリメイクした作品に続く、歴史ある妖怪アドベンチャー映画だ。寺田自身、とにかく怖いものが苦手なようで「ずっと避けてきたのですが、今回初めて向き合いました」と気持ちを新たに臨んだ。

 演じた主人公の渡辺ケイは、伝説の妖怪ハンターの血を引く人物。ややファンタジックで現実離れしたキャラクターに、「どのように演じたらいいのかわからない」と不安もあったという。だが、前作で主演を務めた神木隆之介から、「自分が感じたままを演じればいい」とアドバイスをもらい、自らが信じるケイを突き進んだ。三池監督からも、「お芝居はいつまでも勉強、大人になってもずっと学ぶ姿勢を大切に」という言葉をもらい、ますます演じることに真摯に向き合おうと心に誓ったという。

 前向きに、貪欲に突き進む俳優道。「とにかくしっかり土台を積んでいきたい」と目を輝かせ、「大きな夢ですが、いつかはハリウッドに行きたいです。そのためにアクションはしっかり練習したいし、語学も最低限できるようにしたいです」と目標を語る。以前、ドラマ『浮世の画家』で共演した渡辺謙の佇まいにも魅了された。「お芝居はもちろんですが、待ち時間の居方など、本当にただただすごいなって見ていました。海外でも活躍されていますし、すごく憧れです」と、大きな目標に思いを馳せていた。

(文:磯部正和)

ヘアメイク:奈良原友美 スタイリング:高橋由光 衣装協力:nunuforme

映画『妖怪大戦争 ガーディアンズ』

8月13日公開
監督:三池崇史
出演者:寺田心
杉咲花 猪股怜生 安藤サクラ / 神木隆之介
大倉孝二 三浦貴大 大島優子 赤楚衛二 SUMIRE
北村一輝 / 松嶋菜々子
岡村隆史 遠藤憲一 石橋蓮司 / 柄本明
大森南朋 / 大沢たかお
公式サイト(外部サイト)
(C)2021 『妖怪大戦争』ガーディアンズ

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