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安達祐実、すっぴん披露“奇跡の38歳”話題も「自分を若く見せたい気持ちは全然ない」

 子役の頃から第一線で活躍している安達祐実。芸能生活36年を迎え、演技で強烈な存在感を残すだけでなく、飾らない私生活や、美容やファッションなどライフスタイルも人気に。美しさと可愛らしさを併せ持つ自然体な姿が“奇跡の38歳”と呼ばれ話題になるなど、ますます活躍の場を広げている。そんな彼女が、映画『ゾンビランド:ダブルタップ』(22日公開)で、新キャラクターとして登場する年齢不詳のギャル、マディソンの吹き替えを担当。初めての経験となった収録の苦労や、役への向き合い方、また、36年間での子役の変化や、家族のこと、40歳目前の心境などを聞いた。

初ハリウッド映画の吹替え「物語の中で自分の役がどんな任務を担っているかを考える」

――映画『ゾンビランド:ダブルタップ』では、久しぶりの吹替であり、ハリウッド映画の吹き替えは初挑戦。痛快ゾンビ映画である今作のお話を聞いた時、率直にどのようなお気持ちでしたか?
安達祐実 吹き替えはすごく難しい印象があったのですが、でも、面白そう、やらせてもらいたいなってすぐ思いました。初めてこの映画を観た時は、字幕なしの英語のみの映像をいただいて。台本と照らし合わせながら観たので、純粋に映画を見るという感じとは少し違う観方をしていたんです。ただ、だんだん映像に慣れてきたら「この映画すごい面白い!」って。収録の時も、自分が声を当てているんですけど、そういうの関係なく笑っちゃいましたね。

――スクリーン上では、また新しい安達さんを発見したように感じました。
安達祐実 マディソンという役はずーっとテンションが高くて! 全部のエネルギーを使う感じでしたね。監督から「もう少しテンションあげて!」「もうちょっと若々しく!」と指示をいただく事も(笑)。また、セリフを英語で聞くと落ち着いて話す部分もあるのですが、そこに日本語を当てると伝わらないということもあったり…。やはり吹き替えで、海外の作品ということで、イチから自分で役を演じる普段のお芝居とはアプローチが全然違うなと感じました。ただ、私にマディソンの役をいただけたのは声質の部分が大きいと思っていて。落ち着いた、しっかりした雰囲気とかは私の声からはあまり想像できないんじゃないかなぁと。なので、キャラクターに違和感はありませんでしたね。

――そのように子役時代から今まで“安達さんだからこそ”の役を数多く演じていらっしゃいますが、演じる上で大切にされていることは?
安達祐実 私自身の現場での在り方はどこでもあまり変わらないですけど、物語の中で自分の役がどんな任務を担っているかを考えることは多いです。自分の役をどうやるか、どう魅力的な人間に仕上げていくかという事ももちろん大切にしていますが、全体のバランスを役の上で考えることは大人になってから増えました。

子どもの頃「周りにどうやったら喜んでもらえるかな」ということをいつも気にしていた

――芸能界で36年間ご活躍されてきて、大人になってからはお母さん役で子役の方と演じる機会も。ご自身の子役時代と比べて時代の変化を感じることはありますか?
安達祐実 私の頃は、その子の将来とかより今の勢いに乗っているという事が大切だったと思うんです。ただ、今は学業もきちんとできるようにスケジュール組んだり、その子にあった仕事のペースが考えられているなぁと。もし途中で、この業界を辞めたくなっても、その後の人生がうまくいくようにしてくれているんじゃないかなっていう感じはします。「他に色々な道があるよ」ってみんなが許容している気がします。

――もしご自身も今の時代に子役だったら、他の道を選ばれていたり…?
安達祐実 可能性はあったかな。ただ、ちゃんと勉強ができたかどうかはわからないですが(笑)。そもそも、そんなに表に出るような性格ではないんです。

――私生活では女の子の母でもある安達さん。娘さんとご自身の子ども時代を照らし合わせると、それぞれどんな女の子ですか?
安達祐実 私と娘は全然キャラが違っているなあとは思います。娘は自由で、独自の路線をいっているところがあって。仕事柄もあったと思いますが、私は子どもの頃「周りにどうやったら喜んでもらえるかな」ということをいつも気にしていて。それに比べると、娘は人に紛れるというようなことはしたくないタイプ。ちょっとファンキーな娘です(笑)。あの歳であれだけ自分を持ってるって、頼もしいです。

――そして、3年前には2人目の男の子が誕生されました。子育てにも変化はありますか?
安達祐実 第一子を24歳、第二子を34歳で産んでいるので、10年のブランクがあって。ただ、昔と比べると、今の方が長女も含めて子育てを楽しんでいる気がします。どんどん子どもを好きになるというか。長女はシングルマザー時代もずっと一緒にいたから、同志のような感じもありますね。長男は「ただただ可愛い」です(笑)。

――(笑)。では、この先、もしお子さんが芸能界に興味を持ったときは…?
安達祐実 大人になって本当にやりたければやればいいかな、とは思っています。ただ、子どものうちから始めるのはちょっとな、と。大変だと思うし、普通に学生生活を楽しんでもらいたいです。

子役時代を知らない世代も「街で高校生くらいの女の子や男の子も声をかけてくれる」

――そして、最近の安達さんは旦那様でありカメラマンの桑島智輝さんが撮影された写真集や、美容雑誌のモデルなど、発信の幅も増えていますよね。それによって、子役時代の安達さんを知らない世代も、新しいファンの層として広がり、自然体な姿が男女問わず支持されている印象です。
安達祐実 最近、街で高校生くらいの女の子とか、たまに男の子とかも声をかけてくれるんです。もちろん子役時代から見てもらっているというのも嬉しいですけど、そういうフィルター無しに知ってもらえるのも嬉しいですね。

――Instagramでも多くの女性がファッションの参考にしたいとコメントしています。
安達祐実 元々ファッションやメイクも好きだったので、せっかくだったらそういうお仕事もしたいな、とは思っていて。でも普段は役に合わせた服装やメイクをしているので、自分のスタイルを伝えるにはどうしたらいいだろうって。それでInstagramを始めました。そうしたら、いろんな雑誌やお仕事に声をかけていただくことが増えて。挑戦ということでもないですけど、そうなったらいいなという方向に広がっていった感じです。

――先日公開されたセルフメイク動画も大反響でした。
安達祐実 『VOCE』さんでモデル撮影することが増えていて、スタッフの方から「動画どうですか?」とお声がけいただいて。すっぴんも特に抵抗はなかったので、撮影自体も紙面の撮影と同じ日に、自然な流れで撮りました。まさかこんなに多くの人が見てくださるとは思ってなくて、今もびっくりしてます。

――5年前、ORICON NEWSインタビューでは「今は狭まった壁をどんどん壊して、広げている感じです。すっかり広げ終わったら、また別の世界へ行けるかもなーなんて、自分でもワクワクしています」ともお話してくださっていました。
安達祐実 まさにそんな感じの5年でしたね。ただ今は、突破してやろうみたいな感じは抜けたかな。この先、キャリアを重ねていく中で、また一つ尖ったことをする必要があるかもしれないですが、今は楽しいと思うことや興味がある仕事をやらせてもらえる限りやりたいですね。

――現在、38才。この先、40才という節目の年齢を迎えるに当たって、どのように過ごしていきたいですか?
安達祐実 顔のパーツ配置が童顔なだけで、若く見えがちなんですけど…皮膚自体は順調に年を重ねていて(笑)。自分自身を若く見せたいという気持ちは全然ないですし、このまま穏やかに、自然に年を重ねていければいいかなと思っています。家庭にもすごく意識が向いているし、仕事も楽しくできていて、この充実した日々を40代も続けていきたいですね。老けたとか言われながらも(笑)。

(インタビュー・文/岩崎香織、写真/逢坂聡)

映画『ゾンビランド:ダブルタップ』(11月22日公開)

 2009年、爆発的なウィルス感染により人類がゾンビ化した地球。数少ない生存者であるコロンバス(ジェシー・アイゼンバーグ/吹替:中村悠一)、タラハシー(ウディ・ハレルソン/吹替:小山力也)、ウィチタ(エマ・ストーン/吹替:本田貴子)、リトルロック(アビゲイル・ブレスリン/吹替:秋山ゆずき)の4人は、明るく楽しく10年間生き抜いていた。そして2019年は、生き残ってきた年齢不詳のギャル・マディソン(ゾーイ・ドゥイッチ/吹替:安達祐実)との出会いや、パワーもスピードもレベルアップした“新種”ゾンビの登場も!? コロンバスが作り上げた「生き残るための32のルール」を守りながら、“何でもアリ!”の彼らが武器を片手に激しく楽しくゾンビをなぎ倒していく。
◆映画『ゾンビランド:ダブルタップ』(11月22日公開)◆
監督:ルーベン・フライシャー(『ヴェノム』『ゾンビランド』)
脚本:レット・リース&ポール・ワーニック(『デッドプール』)、デイヴ・カラハム
出演:ウディ・ハレルソン(『スリー・ビルボード』)、ジェシー・アイゼンバーグ(『ソーシャル・ネットワーク』)、エマ・ストーン(『ラ・ラ・ランド』)、アビゲイル・ブレスリン(『リトル・ミス・サンシャイン』) ほか
配給:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
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