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「あるあるが、あるすぎて、くるしい…」中2のクラス全員に50日間密着映画に反響、14歳の希望と苦悩を今映す意義

 とある中学校の3学期、「2年6組」の生徒35名全員に密着したドキュメンタリー映画『14歳の栞』が反響を集めている。先行上映は一晩で売り切れ、Twitterで公開された予告動画は570万再生に届く勢いとなり、「あの頃の気持ちがぶわあっと蘇ってきてたまらなかった」「しんどかった。けど今観れて良かった」「どうやって作ったんだ」などの声が続出している。誰もが通ってきた“14歳”という日々を切り取り、ありふれた日常を映画にすることに、どんな狙いがあったのか。本作の企画を手掛けた栗林和明氏と、監督の竹林亮氏に聞いた。

14歳は様々な感情が入り混じる“意味不明”な時期「公立校に密着できたのは奇跡」

「企画開始は2018年10月で、もともとユニバーサルミュージックさんから、クリープハイプさんの『栞』という曲を、長く愛され続けるものにしたいというご相談があったのがきっかけでした。最初はフィクションの短編映画をYouTubeで公開するなどの案も出たんですが、歌詞を見ていくうちに『簡単なあらすじなんかにまとまってたまるか 途中から読んでも意味不明な2人の話』という2行が引っかかって。確かに僕らにも曖昧な関係や曖昧な感情はあったし、そうしたものが一番渦巻いている時期は、中学2年生だなと思ったんです。先輩でも後輩でもあり、受験を迎えようとしている時期で、恋愛をする子もいて、子どもでもなく大人でもなく、心も体も変化の大きいとき。大人になった今、改めてそうした時期のいろんな感情を俯瞰して紐解いてみたら、気づけること、受け入れられることもあるんじゃないかと思ったんです」(栗林和明氏 以下・栗林氏)

 企画は間違いなく面白そうだが、ドキュメンタリーとして「一般の多感な14歳」を「1学級まるごと」撮影するのは、想像を絶する大変さがありそうだ。どうやって実現させたのか。

「まずリサーチ会社の協力を得て、学校探しから始めました。400校くらいリサーチした中で、手を挙げてくれたのは4校程度。その中に公立校がいてくれたのは奇跡ですね。もともと公立校の方が多様性と一般性があると感じていましたが、手を挙げてくれる学校がいるか不安でした。実現した要因には、担任の先生の協力も大きかったです。取材の前から、ご自身で授業中にカメラをまわし、『学級通信』として保護者向けにシェアなどもしていたそうで、保護者ともメールなどでコミュニケーションを頻繁にとられている先生だったからこそ、皆さんに集まってもらって直接プレゼンする場を設けていただくことができました」(栗林氏)

 生徒全員と保護者に許可をとった上で、約50日間の密着取材が始まった。毎朝7時に学校に行き、男子の班と女子の班、それぞれ1チーム3人(カメラマン、録音、ディレクター)体制で、登校時から授業中・休み時間、ときには習い事の時間も含め、夜までずっと一緒に過ごすこともあったという。

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