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「尿漏れは恥ずかしいことではない」増える女性向け“吸水ケア”CM、根強い抵抗感への挑戦

  • 『チャームナップ 吸水さらフィ』パンティーライナータイプ(微量・少量向け)

    『チャームナップ 吸水さらフィ』パンティーライナータイプ(微量・少量向け)

 小池栄子らが出演し、最近よく目にする女性向け吸水ケア用品のCM。生理用品や介護用紙おむつのCMは以前もあったが、吸水ケアCMが目立つようになったのはここ数年だ。多くの女性が経験しながら、これまで隠され、表に出ることのなかった軽い尿漏れ。人に言えず悩む人も多いこの症状を、正しくケアして快適に過ごしてほしいと語るのは、ユニ・チャーム株式会社 広報室の渡邊仁志さんだ。女性たちの抵抗感を払拭するための様々な工夫、また、生理ケア『#NoBagForMe』の活動で起こった賛否への想いとは?

「30代女性で3人に1人が経験」、にも関わらず専用品が使われない現状

――最近では、小池栄子さんが出演する『吸水さらフィ』などのCMも多く見られ、女性向け吸水ケア用品の認知度も上がっているように思われます。使用する人も増えたのでしょうか?

 「排泄ケア市場は、毎年約105%と拡大しています。排泄ケア市場は、軽度、中度、重度の3つに分かれるのですが、なかでも軽度市場の成長率は、107〜108%と市場を牽引しています。軽い尿漏れに悩む女性も多いですが、『早めにケアや対処をすれば普段通りの生活ができる』と気付いてケアをされる方が増えているようです。ユニ・チャームでは軽い尿漏れケアの商品を1997年に発売していますが、発売時と比べて(金額ベースで)26倍ほどの大きな市場に成長しています」

――軽い尿漏れの症状は、何歳くらいで起こるものでしょうか?

 「当社の調べでは、30代女性で3人に1人が経験することがわかっております。初めは妊娠期に経験する方が多いようです。その後、出産からくる骨盤底筋の緩み、閉経など、ホルモンのバランスが崩れることでも起こりやすくなります」

――そういった皆さんが、吸水ケアの専用品を使っているのでしょうか?

 「まず、専用品の認知率は8割程度です。軽い尿漏れに対して何らかの対処をされている方は7割くらいいますが、その半数は専用品ではなく、ナプキンなどの代替品で対処されています。その理由の一つは、それぞれの商品特長が正しく理解されていないこと。ナプキンは経血は吸収しますが、水分はほとんど吸収しないようにできています。また代替品ではアンモニアを消臭する機能がないため、尿を吸わせると臭いが周囲に伝わってしまう恐れがあります。また、尿が逆戻りすることによるお肌のトラブル等、代用品では様々な問題が起こります」

――そう聞くと、「専用品を使った方がいい」ということになりますね。

 「はい、そうですね。ナプキン等の代用品の使用からくる様々な悩みは改善されると思います。しかしながら、先ほどもお話ししましたが尿漏れケア用品への正しい理解と、抵抗感の軽減が鍵となります。特に20〜30代の若年層だと、抵抗感がとても強いです。加齢とともに骨盤底筋の緩みが改善せず、尿漏れ不安から対処する方が多くいらっしゃいます」

女性タレント起用したCM、パッケージの工夫…根強い抵抗感を払拭したい

――抵抗感を払拭するために、どのような取り組みを行っていますか?

 「2009年頃から行ってきた取り組みのひとつに、『30代の3人に1人が尿漏れを経験している』と調査データを打ち出し、『尿漏れに悩むのは、あなただけではない』と不安を少しでも取り除き、早めのケアや対処の重要性を呼びかけました。今ではCMに小池栄子さんを起用していますが、以前はRIKACOさんでした。現役で活躍する女性タレントさんにご出演していただいたことで、多くの方の共感を呼び、自分事として捉えていただけました」

――他に、メーカーとして工夫されていることは?

 「パッケージに『尿漏れ』や『失禁』といった言葉を使わず、『吸水』や『おりもの+水分ケア』と表記。デザインも若々しく、パッケージ全体のトーンをナプキンに近づけています。さらに、商品の売り場を生理用品売り場の隣に配置して、購入する方が手に取りやすい工夫を行っています。パッケージコミュニケーション、売り場などの工夫によって、消費者の方の抵抗感を少しでも軽減できれればと思っています」

――効果はありましたか?

 「『吸水ケア専用品をレジに持っていくのに抵抗があるか?』というアンケートを行ったところ、2012年は32%、2019年は26%と抵抗感が軽減しています。これは当社だけでなく、各社メーカーが様々な工夫を施した結果、消費者の理解が進んだからだと考えられます」

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