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ウェブ発漫画『SPY×FAMILY』が100万部突破…『少年ジャンプ+』編集部に聞くヒットのワケ

ヒット作が生まれたメディアには多くの新人作家が集まる

  • 『地獄楽』1巻 (C)賀来ゆうじ/集英社

    『地獄楽』1巻 (C)賀来ゆうじ/集英社

  • 『終末のハーレム』1巻 (C)LINK・宵野コタロー/集英社

    『終末のハーレム』1巻 (C)LINK・宵野コタロー/集英社

 紙媒体では固定されがちな連載ペースやページ数がフレキシブルなのは、ウェブ媒体ならではの特性だ。ひいては紙媒体では収まらない才能を取り込むことができるメリットもある。新人発掘という点においては、「ウェブも紙も関係ない」と細野氏は言う。
  • 『少年ジャンプ+』編集長・細野修平氏 (C)oricon ME inc. 

    『少年ジャンプ+』編集長・細野修平氏 (C)oricon ME inc. 

「オリジナルで勝負する漫画媒体にとって、新たな才能の発掘は常に至上命題です。さまざまな形でマンガ賞を開催するなど、積極的に発掘を行っています。ウェブメディアで漫画を描くということでは、見開きページは紙媒体と『視線誘導』が異なるなどといったことはありますが、テクニック的なことは後で教えることができる。それよりも、画の力やストーリーの展開力など、漫画家としての基本的な能力の部分を見ていますね。
 ヒットが生まれた媒体には、多くの新人作家が集まってくる。するとまた新たな良質な作品が生まれる。そういったサイクルを機能させ続けているのが『週刊少年ジャンプ』ですが、『少年ジャンプ+』でもいよいよそのサイクルが回り出したと感じています。ゆくゆくは『ONE PIECE』『鬼滅の刃』を超えるヒット漫画をここから生み出したいですね」(細野氏)

 『少年ジャンプ+』創設から6年。『SPY×FAMILY』をはじめ、『地獄楽』(賀来ゆうじ/集英社)、『終末のハーレム』(LINK/宵野コタロー/集英社)などの話題作を次々と輩出し、昨年12月に単行本1巻が発売された『怪獣8号』(松本直也/集英社)も27.8万部を売り上げる【※】ヒット作となるなど、“『少年ジャンプ+』発”の作品が注目を集めている2021年。細野編集長が掲げる『ONE PIECE』『鬼滅の刃』を超えるヒット作の誕生を期待して、注視していきたい。

【※】2021/1/11付現在<オリコン調べ>

取材・文/児玉澄子

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