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ウェブ発漫画『SPY×FAMILY』が100万部突破…『少年ジャンプ+』編集部に聞くヒットのワケ

“全話無料”でファン獲得…『少年ジャンプ+』ならではの取り組みが奏功

  • アプリ版『少年ジャンプ+』トップページ (C)集英社

    アプリ版『少年ジャンプ+』トップページ (C)集英社

 『SPY×FAMILY』が連載されている『少年ジャンプ+』は、2014年9月にアプリ、ウェブサイトがローンチ。『週刊少年ジャンプ』の過去作などを読むこともできる一方で、トップページには『少年ジャンプ+』のオリジナル作品をメインで掲載。編集長の細野修平氏が「ライバルは『週刊少年ジャンプ』です」と断言するように、あくまで独立した媒体として、運営されている。
 『SPY×FAMILY』のヒットの背景には、“時代性”、作品の良質さとともに『少年ジャンプ+』で連載されたこともあると細野編集長は自負する。

「『SPY×FAMILY』はウェブ発でも紙媒体発でも十分ヒットしていたと思います。その一方で『少年ジャンプ+』ならではの取り組みが、評価のスピードを加速させた側面もあったと自負しています」(細野氏)
  • アプリ版『少年ジャンプ+』内『SPY×FAMILY』ページ (C)集英社

    アプリ版『少年ジャンプ+』内『SPY×FAMILY』ページ (C)集英社

 『少年ジャンプ+』掲載のオリジナル連載作品は、アプリをダウンロード後、1回に限り全話無料で閲覧できる仕様。「話題になってるからちょっと読んでみたい」という新規読者にとっては連載途中からでも気軽に参入し、ストレスなく読み進めることができる。さらに1回読んで気に入れば、次回以降は課金もしくはコミックスを購入するモチベーションにも繋がるだろう。
 多くの漫画サイトやアプリが「冒頭の数話と最新話のみ無料/途中の話は課金制」という仕様を取っている中では、大胆とも言えるこの取り組みは『SPY×FAMILY』の連載開始直後の2019年4月より実施。以降はアクティブユーザーの増加に伴い、作品の拡散力も飛躍的に伸びているという。

「短期的な利益を追求するよりもまずは1人でも多くの読者に読んでもらい、その先のファン獲得に繋げるのが"全話無料"の狙いでした。何より創刊時からこだわってきた、"作家と担当編集のタッグで生み出すオリジナルコンテンツ"に自信があったからこそ、全話無料に踏み切れたところは大きかったです」(細野氏)

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