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自治体のお金投入も大半が作り手の自己満足?「郷土かるた」の存在意義

  • 上/上毛かるた 画像提供/群馬県文化振興課 【許諾番号】許諾第02ー01085

    上/上毛かるた 画像提供/群馬県文化振興課 【許諾番号】許諾第02ー01085 下/かつしか郷土かるた  画像提供/葛飾区教育委員会事務局

 羽根つきや福笑いなどと並び、いわゆる“正月あそび”の一つとして、古くから親しまれてきた「かるた」。昨今では、人気キャラクターや人物を冠したものから変わり種まで、数多くのかるたが発売されているが、なかでも特に地域に根差して遊ばれてきたのが「郷土かるた」だ。地域の自然、名産や歴史、人物などを詠んだもので、地域の人々に親しまれ、これまで誕生したものは、1700種以上といわれている。「かるたを使って郷土への愛着の意識を高める」ために全国各地で作られてきたが、その多くは、自治体のお金を消化するだけで、十分に普及することなく存在しているという。NPO法人日本郷土かるた協会の理事長・山口幸男氏に、その実態と成功例を挙げてもらいながら、「郷土かるた」について話を聞いた。

確認できる古い「郷土かるた」は関東大震災が起きた大正末期頃の作品

 そもそも、「郷土かるた」のルーツは、百人一首、いろはかるたの系譜にあると山口氏は言う。

「百人一首など、貴族とか武士など上層階級の人たちが遊んでいたものを、『庶民も遊べるものに』ということで、江戸時代頃に考えられたのが『いろはかるた』なんです。ことわざを詠んで絵と合わせていくというもの。その後、ことわざ以外にも広がっていき、身近な地域に存在しているものを取り上げてみようということでできたのが『郷土かるた』です」(NPO法人日本郷土かるた協会 理事長 山口幸男氏/以下同)

 「郷土かるた」の成立時期は定かではないが、現在確認できる古い「郷土かるた」は、関東大震災が起きた大正末期頃のものである。

「『横浜歴史イロハカルタ』というものです。また、昭和初期には国が地域の活性化のために予算を出したこともあり、全国各地で郷土意識を高めるということでたくさんの『郷土かるた』がどんどん作られたようです」

 今でこそ、インターネットをはじめ、テレビ、ラジオなどたくさんの娯楽があるが、当時はテレビもない時代。人々の遊びゴコロをくすぐりながら、郷土のへの愛着を持ってもらうきっかけとして、「郷土かるた」がうってつけだった。

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