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日テレ新人アナ・忽滑谷こころ、“女子アナ”の固定観念を変えたい「令和を象徴する女性アナに」
夢は『イッテQ』「“女子アナ”の枠を出て体当たりなレポートに挑戦したい」
【忽滑谷アナ】緊張より何よりうれしかったです。この時期に"初鳴き"(新人アナウンサーが初めて放送でアナウンスすること)をするのが日本テレビでは恒例なんですが、リモート研修という異例の事態で「私たちの代はもしかしたら遅れるかもしれないね」と同期とも話していたので。
──リモートではあるけど、同期4人で乗り越えた感覚があったのでしょうか?
【忽滑谷アナ】団結力はものすごく強いですね。研修中も久しぶりに会うと、どんな自主練習をしているかなどを共有し合ったり。4人ともスポーツをやっていたこともあってか、「1人も欠けることなく高め合っていこう」みたいなスポーツマン精神があって、とてもいい関係です。
【忽滑谷アナ】両親の影響もあって体を動かすことは大好きです。何かをしていないと気が済まないんです。高校生くらいからはイラストにもハマって、絵に没頭している時間も大好きです。楽しそうと思ったことにはどんどん挑戦するタイプですね。
──好奇心旺盛さが仕事にも生かせそうですが、担当してみたい番組はありますか?
【忽滑谷アナ】アナウンサーとして叶うかどうかはわからないんですけど、『世界の果てまでイッテQ!』はいつか出てみたいです。めったに行けないような海外から、言葉で伝えるのはもちろんですが、テレビという媒体に携わらせていただくからには行動でもお伝えできるようになりたいんです。『イッテQ』であれば、“女性アナ”という枠に捉われない体当たりなリポートに挑戦できるのではないかなと。これはあくまで夢ではありますけどね。
アナウンサーの役割は「視聴者のリズムを作る」 時間によって変わるリズムを意識
【忽滑谷アナ】朝の番組を担当していることもあって、現時点では「視聴者のリズムを作る」のがアナウンサーの役割なのかな、と感じています。私も大学時代、部活の練習で朝早く家を出てお昼前に帰宅することがよくあって。そうすると眠くて眠くて「お昼寝しちゃおうかな」となることがよくあったんです。でもテレビをつけると『ヒルナンデス!』をやっている。あ、まだ昼間だ、と気付くんですよね。
──そこで1日のリズムを取り戻すと。
【忽滑谷アナ】はい。梅澤廉アナや滝菜月アナのハツラツとした番組進行も、お昼という時間のリズムを整えてくれていたように思います。朝は朝で、また違うリズムの作り方、お届け方もあるんだろうなと。まだ探り探りですが『ZIP!』で意識しているところです。
【忽滑谷アナ】大学でジェンダーを学んだこともあり、卒業論文では“女子アナ”についても少し研究をしたんですね。“女子”と付く職業はほかにもありますが、不思議ですよね。同じ仕事をしているのに、わざわざ“女子”と付くのも。そこにはどことなく『サブで華を添える』『サポートする』というニュアンスもあって。ただ最近は、バラエティ番組などでもアシスタントにとどまらない活躍をされる方も増えていて、女性アナウンサーの立ち位置も変わってきているように感じます。
──では令和の時代、忽滑谷アナはどんな女性アナウンサー像を理想とされていますか?
【忽滑谷アナ】性別で区切られるのではなく、個人の特性や強みを生かした仕事をすること。たとえば、スポーツ実況でメーンを張る女性アナウンサーが、どんどん登場したら素敵ですよね。まだまだ新人でおこがましいですが、多くの方の目に触れる職業として、令和の時代の女性をエンパワーメントする象徴になっていけたらと思っています。
(取材・文/児玉 澄子)