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ビックリマンにもデジタル化の波…LINEが作るトレーディングカードの新しい形

高額転売、二次流通における権利者への利益還元…従来の機能性や市場性は損なわない施策を

 VVIDではトレーディングシステムもスタートしたが、そこではファン同士のトレードにおける価格の市場原理と流通性を担保しながら、二次流通における権利者への利益還元の問題も解決し、さらに不正コピーなどへのデジタルセキュリティ対策も施されている。

「従来のカードでは高額転売が問題になっています。VVIDでも希少価値が高いものほど高値でトレードできるのは同じですが、多くのユーザーにとって不利益にならないように高騰し過ぎない価格制限をかけることができます。VVID上ではユーザー同士の希少価値を高めるコミュニケーションもうまく機能しています。また、トレードが発生するたびに権利者へ手数料が還元されます。コンテンツホルダーは、たとえば1ヶ月しかカードを販売していなくても、時間が経てば経つほど希少価値は高まっていきますので、トレード(二次流通)の収益も積み上がります。中長期的な収益となるのがVVIDの仕組みです」(佐々木氏)

 従来のトレカの機能性や市場性は損なわずに、コンテンツホルダーならびにユーザーにとってのデジタルならではの新たな付加価値をプラスしているのが、VVIDが展開するデジタルトレカになるようだ。機能面ではデジタル化のメリットしか見えてこないが、それが成功するか否かはやはりユーザーが物理的なアイテム以上の満足度を得られるかという点だろう。

「コロナ禍でイベント限定グッズや特典などの販売が制限されるなか、VVIDで限定レアカードを入手できたり、デジタルによるプラスアルファのオリジナル表現が加えられたグッズの提供などができれば、よりリアルとの一体感をもって訴求できます。ただ、紙とデジタルそれぞれの良さがあり、デジタルが紙に取って代わるのではなく、両方が相互作用を生んでいくのが理想的だと思っています。物理的に手元に置きたいファンももちろんいますし、だれも持っていなかったような新しい表現のカードが欲しいというファンもいます。エンタテインメントにはさまざまな切り口が必要。両方が共存し、それぞれを楽しんでいただきたいです」(佐々木氏)

 現在はエンタテインメントコンテンツのトレカからスタートしているVVIDだが、ゆくゆくはデザイナーやイラストレーターをはじめ、一般からの作品をトレカとして販売していくことでマーケットを拡大していくことも視野に入れる。ただし、セキュリティ保護の観点から、それをユーザー同士がSNSなどでシェアするという楽しみ方はなじまないようだ。所有するカードの一部となる複数枚や、コレクション詳細が掲載されたウェブページをシェアする機能はすでに有しているが、そこでのコミュニケーションのみになる。

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