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“工業製品”としてのリアルなガンダムに魅せられたモデラ―の信念「こだわりは“削る作業”」

多くのモデラ―から尊敬を集める要因は、他の人にまねできない“色味”

――制作の際、どのようなストーリーをイメージして制作されましたか?
Ma「宇宙要塞制圧特務仕様」という、『ガンダム・センチネル』の作品内でこんな設定があったらという「if」の世界観です。ガンダム世界に登場する宇宙要塞は、資源採掘用にアステロイドベルトから運ばれてきた小惑星なので攻略作戦ともなると、とても単機のMSでは不可能ですが「多弾頭熱核ミサイル4機装備」することによりEx-Sガンダム単機による制圧を可能にした、といったストーリーをイメージして製作しました。
 『電撃ホビー』に掲載されたソロモン・エクスプレスに登場するRX-78-2ガンダムをEx-Sガンダムに置き換えてイメージを膨らませていますので、両者の世界観をミックスした作品とも言えます。
――この作品を作る際に苦労した部分は?
Ma当初は全然違う形で未完成の状態で、「HME」にも「製作中」と言う形で展示しました。それから1年越しで完成した訳ですが、最初考えていた大気圏内用から宇宙用へと変更しました。

――制作後の反響はいかがでしたか?
Maあまり『ガンダム・センチネル』に対しオリジナル要素を入れて作る人が居ないこと、Ex-SガンダムをわざわざGクルーザーモードで作る人も居なかったため、作品を発表した際、反響は大きかったですね、またMS形態と同じ配色でも形態が違うことでブルーの部分が際立つためか、調色したブルーの色についての反響が多かったです。
――作品のクオリティーの高さから多くのモデラ―から尊敬を集めていらっしゃいますが、Maさんがガンプラ制作時に一番こだわっていることはどんなことですか?
Ma作る過程において、一番のこだわりは「削る作業」です。「ゲート跡」(パーツを切り離した時に残る出っ張った切り跡)だったり「合わせ目の部分」や「表面の引け」(成形収縮によって生じるへこみ)、「エッジの処理」(角が立つように処理すること)など基本工作はさまざまですが、その部分で自分にしか出来ない作業を行い、自分にしか出せない雰囲気を作るところです。そうすることによって、派手な改造やディテールを加えるのとは異なり、完成した時の佇まいが作風として出る。また、工作とは違う段階で塗装の部分でも他人が真似の出来ない色味(彩度・明度・トーン)に強いこだわりがあります。同じ作品を同じような色で作っても絶対同じものにはならない、自分にしか出せない作風をこれからも作り続けたいと思っています。
――Maさんにとって、ガンプラとは?
Ma小学生の頃にあったガンプラブーム以来、長きにわたり楽しませてもらっている模型ですね。この先もずっと楽しませてもらうつもりです。

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