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アパホテル社長、風評被害への思い語る 新型コロナ患者受け入れは「簡単な道ではなかった」

 新型コロナウイルス患者の受け入れにいち早く名乗りを挙げたアパホテル。4月より、オープン前の新築を含んだ全国8棟のホテルを軽症者の療養施設として貸し出している。先月、公表感染者数が減少してくると、SNS上では「皆さんの命を、安全を守ったのはこの人です。否定できない事実です。」と元谷芙美子社長を称えるコメントに大きな反響があった。風評被害のリスクを負いながらも患者受け入れを決めた理由とは。これまで幾度も“ピンチをチャンス”に変えてきた元谷社長に聞いた。

大量のキャンセル、近隣住民の反対「顧客離れのリスクよりも早期収束への思いが強かった」

――新型コロナウイルスの軽症者を受け入れることに躊躇いはなかったのでしょうか?

元谷社長ありませんでした。政府関係の方から打診があり、即答しました。この新型コロナウイルスの猛威というのは世界的にもすごいことで、我が国においても戦後最大の国難ともいえる状況だと思います。このような中、医療崩壊を防ぐために側面からお力になりたいという一念から受け入れの方針を決めました。

――大量のキャンセルも発生したとのことですが。

元谷社長軽症者等を受け入れる方針を公表したことで、風評被害によって、公表後7日間で、通常よりも3割多くキャンセルが発生しましたし、近隣の方からの反対も多くいただきました。国や自治体も説明をしてくれましたが、私たちの方でも丁寧に一生懸命ご説明させていただき、最終的にはご承諾いただいたというところでございます。反対していた方も、お引き渡しの日には千羽鶴を折って「早く治っていただけますようにお祈りしています」という温かいお言葉も頂戴して、本当に地域のみなさまのご協力があってのことだと感謝しております。決して簡単な道ではございませんでしたが、顧客離れのリスクよりも新型コロナウイルスが早期に収束することへの想いの方が強かったと言いましょうか、できる協力を最大限行っていきたいと考え決断しました。

――宿泊した方にどのようなことを感じていただきたいですか?

元谷社長現場は医療従事者の方や専門の方々にお任せしておりますが、綺麗な場所で心を穏やかに早く回復していただけるようにという願いを込めて、窓側の眺めの良いお部屋から使っていただくようにお願いしております。ホテルで頑張ったからこんなに元気になってよかったと思っていただけましたら幸いです。

――新型コロナウイルスの影響で観光業全体が大きな打撃を受けていますね。

元谷社長過去にもオイルショック、バブル崩壊、リーマンショックと大変な状況は数々ございましたけれども、今回はかつてない経験ですね。SARSやMARSの被害を受けて、何年も前から世界規模の感染症対策については度々会議で議論しており、この状況は想定外ではなかったのですけれども、想定以上の大きな打撃で驚いております。でも、これに打ち勝って、ピンチをチャンスに変えられるよう頑張っていきたいと思っているところです。

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